羽黒神社西遺跡の今年度の発掘調査が終わりました。
発掘が完了できなかった部分については、次年度に継続する予定です。
次年度の調査でも、新たな発見が期待されます。
調査で使った器材をトラックに積み込み、事務所プレハブを撤収しました。
最後は、調査に携わった調査員と作業員全員で記念写真を撮りました。
大きな事故や怪我もなく、調査を終えることができました。
本当にお疲れ様でした!
1区と2区の空撮を行うために、調査区内の清掃を行いました。
カメラを搭載したラジコンヘリを飛ばし、
調査区全体が写るように俯瞰(ふかん)撮影を行いました。
1区と2区の調査が終了し、遺構等の埋戻しを行いました。
3区と4区は、次年度に調査を行うため、
ブルーシートを敷いて養生を行いました。
来週の撤収に向けて、発掘機材や休憩で使ったテントの洗浄作業を行いました。
まもなく、羽黒神社西遺跡の今年度の調査が終了になります。
3区の面整理を再度行いました。
3区は、1区や2区よりも遺構が残されている可能性が高いです。
本格的な調査は、来年度以降になります。
半裁したフラスコ状土壙の底面の測量を行いました。
半裁した部分の底面を測量した後、断面をよく観察するために、
半裁した側を四角く掘り下げました。
おかげで、土壙の中の堆積層の様子が、よくわかりました。
7日には、本遺跡の調査成果を一般に公開する現場説明会を行いました。
寒い中での説明会になりましたが、遺跡に興味がある多くの方々が来跡されました。
2区の西側拡張部分の面整理を行いました。
2区の北西側、「クロボク」という村山地方に広く分布する特徴的な土壌が厚く堆積しています。
クロボクは、真っ黒な土で、歩くと「ボクボク」音がすることから名付けられた土です。
縄文時代に形成したと考えられ、本遺跡でもクロボク層の下部から、縄文早期の遺物が出土しました。
1区で検出した遺構を半分掘り、遺構に堆積した土を記録しています。
フラスコ状土壙の中の堆積層についても、記録を行いました。
詳細に観察すると、下部は人為的に埋立てられたようですが、
上部は自然に土が入り込んで堆積したことがわかりました。
フラスコ状土壙は、下部を埋め立てたあと、穴が空いていた期間があったことが考えられます。
1区の南側には、落とし穴と考えられる遺構が見つかりました。
底部には、逆茂木(さかもぎ)を立てたと考えられる小さな穴があります。
残念ながら出土遺物がないため、いまのところいつつくられたかはわかりません。
調査区を南から撮影した写真です。
木や草が生い茂っていた調査区でしたが、調査も進んで、
この地に残された縄文時代の生活の痕跡が明らかとなってきました。
2区の西側を調査し、地面を薄く削って遺構がないかを調べました。
わずかながら、縄文時代中期の遺物が発見されました。
「レベル」という測量機械を使って、土層断面図の基準線の標高を計測しています。
遺構を記録するのには、さまざまな測量機械を使用します。
こちらは、「トータルステーション」という測量機械で、
機械から発射される光波を反射させるプリズムを持っている様子です。
プリズムを置いた位置の座標を計測して、遺構の平面図を作成します。
今週は、1区の西側拡張部分の面整理を行いました。
朝は、深い霧に覆われるようになってきました。
1区西側拡張部分は、戦後の桑畑の跡が確認されました。
そのため、この部分は、遺構・遺物があまり残されていませんでした。
2区南側の大型土坑の中から、土器や石器が多く出土しました。
この土坑の中に、縄文時代中期の土器や石器を廃棄したのでしょうか?
1区のフラスコ状土坑の中に堆積層の線引き作業を行いました。
2つの土坑が重なっていますが、断面を観察することによって、
その前後関係と埋没した過程が明らかになります。
1区大型土壙の断面。
粘土を主体に意図的に埋められた状況と判断されます。
4区の北斜面にある包含層からは沢山の縄文土器が出土しています。
この写真の土器群はこの包含層の最下層でみつかったものです。
4区包含層から正位でみつかったほぼ完形の深鉢形土器です。
割れてはいますが、破片はほぼ揃っていました。
4区の包含層からみつかった二つの穿孔を持つ石製垂飾品の出土状況です。
1区南斜面のの調査状況です。大小の土壙を掘り下げています。
大型土壙の掘下げ状況です。
これからだんだん深くなって、2m近い深さの貯蔵穴になりました。
1区の尾根上に分布する大型フラスコ形土壙の検出状況です。
中から掘り上げた土も貴重な情報が埋もれているため、サンプルとして取り上げました。
4区にある浅い隠れ谷部分では縄文土器をはじめとする遺物がたくさん廃棄されていました。
4区 遺物検出状況です。
2・3層から沢山の縄文土器・石器、土偶などが見つかりました。
1区尾根上の高い所にはフラスコ状土坑と呼ばれる深さ約2m、
口径2mほどの超大型土坑が見つかっています。
4区で出土した西ノ前タイプ土偶の類似品です。
お腹やおしりの部分で、残存高さは約13cmでした。
全形とすれば、30cmを超える大型土偶と考えられます。
土偶の前後側面の写真です。
おしりや足などの表現が西ノ前の土偶とそっくりです。
2区の南側、丘陵の尾根の上から、
深鉢形土器が埋まった状態で出土しました。
先週に引き続き、3区の西側の2層の掘下げを行いました。
ここからも、たくさんの縄文中期の土器や石器が出土しました。
4区の東側にある埋没した谷部の埋土を掘り下げました。
埋土中からも、縄文中期の土器や石器がたくさん出土しました。
今週は、作業中に急激な大雨に見舞われました。
このような雨では、作業がままなりません。
雨が止むまで、現場のテントで雨宿りをします。
Yamagata Prefectural Center for Archaeological Research