庚壇(かのえだん)遺跡 6月第1週
庚壇遺跡では近世・近代の墓坑が現在8基見つかっています。調査区を横切る農道の両側が以前は共同墓地だったようです。近くの「揚林寺」住職に来て頂いて、調査で掘り出されたお墓の「供養」をおこない、皆でご冥福をお祈りしました。

先週お伝えしたA区の墓坑です。底部には一辺1m程の四角い木棺が残っていました。棺は薄い木の板を縦に組んで作られています。棺の上蓋まで掘り下げたところです。

B区は今週から面整理に入り、砂礫層に古代の溝跡や土坑が多数検出されました。溝跡からは平安時代の須恵器などが点々と出土しています。遺構はどれも浅いようです。

今週でようやく表土除去作業がすべて終了し、A〜C調査区全体がブルーシートで覆われました。この光景を見たある男性作業員さん「海原に白いカモメが漂っているみたいだ」・・・ロマンチストですね。

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