財団法人山形県埋蔵文化財センター
玉作(たまつくり)1遺跡 

8月第5週
 遺構の検出が終わり、精査に入りました。竪穴住居跡と確定できる形を持つものはありませんでしたが、不整方形の落ち込みがあり、竪穴になるかどうか慎重に見極めながら掘り進めています。

 形の整わない落ち込みから古墳時代前期の小形丸底坩が出土しました。これで、一部の遺構は古墳時代前期に遡ることが確定的となりました。

 古墳時代前期の土器が出土した落ち込みに隣接する長方形の落ち込みから2点目となる管玉の未成品とみられるものが出土しました。8月1週に出土したものも同じ遺構の埋土に含まれていました。

 今週は弥生時代に遡るとみられるアメリカ型石鏃も出土しました。今までの出土品の中には弥生土器は見当たりませんが、当地での稲作文化が古墳時代前期より古い弥生時代に遡る可能性も出てきました。

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