「下叶水遺跡」カテゴリーアーカイブ

下叶水遺跡(9月11日〜9月15日)


南側の調査状況です。写真の右上に見えるブルーシートで保護しているところは河跡です。調査区北側と同じで、河跡のそばから柱穴や竪穴住居跡と思われる遺構が確認されました。


上の写真の河跡のすぐ西側で見つかった遺構です。大きさは幅2mほどで、小規模な竪穴住居跡の可能性があります。ベルトをかけ、若干掘り下げたところ、川原石が出土しました。


週前半の長雨による遅れを取り戻すべく、少々の雨でも発掘を決行しました。掘る場所以外はビニールシートをかぶせたまま保護して、泥にまみれて作業をしました。作業員さん、ご苦労さまです。


下叶水遺跡(9月4日〜9月8日)


埋設土器のあった河跡(SG2)の下から柱跡や貯蔵穴と思われる遺構が検出されました。写真右側の黒く広がっている遺構は河岸です。遺構は河跡から15m程の範囲に分布しており、河跡から遠ざかるにつれて遺構が希薄になっていきます。


北西側の調査状況です。写真右側の黒く帯状に伸びる遺構は河跡(SG1)です。西側には、シルト層と砂利の地盤が広がっています。河跡すぐそばの安定したシルトの地盤には、柱穴跡や土坑など遺構が分布しています。


写真は柱穴(SK327)の半截状況です。矢印で示した範囲は柱の跡(アタリ)になります。この柱穴跡は、周りに石を組んで、柱をしっかり固定していたことが窺えます。


下叶水遺跡(8月28日〜9月1日)


沢跡(SG1)から出土した遺物の取り上げ作業です。土器がつぶれて破片がまとまった状態なので、周りの土ごと取り上げを行っている状況です。


調査区西側に位置する柱穴・土坑群の半截(はんさい)作業に入りました。


写真は、今まで沢跡から出土した土偶(どぐう)です。土偶とは人の形につくった土の人形で信仰的な遺物ではないかとされるものです。出土した土偶は、目・鼻・口がはっきりと表現されており、なかには女性の特徴を誇張したものもあります。


下叶水遺跡(8月21日〜8月25日)


沢跡(SG1)の東側から石棒が出土しました。棒の先をこぶ状にふくらませた部分がよく残っています。


今週の土曜日に、ダム湖となる旧街道を歩く「湖底ウォーク」が催され、約150名の皆さんが遺跡の見学に訪れました。


今週は沢跡(SG1)の右岸に位置する遺構群の半截作業を行ないました。


下叶水遺跡(8月7日〜8月11日)


火曜日に下叶水小中学校の皆さんが発掘調査の体験学習に来てくれました。とても暑い中でしたが、皆さん一生懸命調査に取り組んでくれました。


埋設土器の取り上げ状況です。作業員さんが上手に掘り上げてくれた土器の表面を保護し、外側を大きく掘り込んで土ごと取り上げます。


沢跡(SG1)の2層目から出土した遺物分布状況の空中撮影です。当日は快晴に恵まれ、ラジコンヘリを用いて沢跡の全景と、低空でグリッドごと撮影する2つの撮影を実施しました。


下叶水遺跡(7月31日〜8月4日)


今週は、出土した遺物の記録作業を行ないながら、沢跡の中央域から北西域まで調査範囲を広げて作業を行いました。


SG1(沢跡)中央域の作業状況です。この地点でもつぶれた状態の土器や石器が多く出土します。


SG1(沢跡)南東域では、掌に収まるほど小さい土器が出土しました。一般にミニチュア土器と呼ばれるもので、その小ささから当然、日常使う道具でなく、祭祀の時のお供え用として使われたものと考えられています。


下叶水遺跡(7月24日〜7月28日)


今週から東西に伸びる沢跡(SG1)の中央域での作業に入りました。どんな遺物が出土するか楽しみです。


沢跡の東域の作業状況です。沢に堆積する土の二層目まで掘り下げをおこなっています。この層からも遺物がたくさん出土しており、注意しながら掘り下げていきます。


この球状の遺物は、土錘(どすい)という漁網のおもりに使われたものです。しばりつけるための溝が十字に入り、真ん中に貫通した孔があります。


下叶水遺跡(7月18日〜7月21日)


先週に引き続き、沢跡の掘り下げ作業を行いました。今週前半は悪天候の日が続いたため、排水作業をしながら、晴れ間をうかがいつつの作業でした。


埋設土器(EU111)の内側の土を掘り上げた状態です。土器の周りには赤く焼けた土が広がっています。

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現場に集合した途端、激しい雨が降ることも。そんな時は、屋内で遺物の洗浄作業です。溶けてしまいそうな軟らかい土器もあるので、神経を使う作業です。


下叶水遺跡(7月3日〜7月7日)


調査区北東部の精査状況です。先週に続き、埋設土器の半截と記録作業を行ないました。


埋設土器の断面図を作成している様子です。土器の埋まり方や土の堆積状況を1/10スケールで記録します。


沢跡から磨製石斧と穴を開けたと思われる石製品(RQ270)が出土しました。