「村山地方」カテゴリーアーカイブ

山形城三の丸跡第16次(10月26日~30日)

sannomaru16_20151026_1
P-1区の東側の遺構検出を終えて撮影を行いました。一部コンクリート基礎によって破壊されていますが、平行する石列が東西方向にのびています。

sannomaru16_20151026_2
コンクリート基礎を挟んで、石列の続きの検出作業を進めました。東側と同様に陶磁器が多数出土しており、石に挟まれていたと考えられる場所からは砂地が現れました。

sannomaru16_20151026_3
北端からも石列を検出しました。西端には続きと考えられる石が残っていました。来週以降もこの周辺の検出作業を進めていきます。


羽黒神社西遺跡第2次(10月19日~23日)

hagurojinjyanisi_201501019_1
今週も、3区と4区の遺構の精査と記録作業を中心に調査を行いました。

hagurojinjyanisi_201501019_2
3区の盛り土遺構からは、今年度の調査で最初となる土偶が発見されました。木が倒れて土壌が動かされた土の中から出土しましたが、ほぼ完形品でした。顔の表現がないのですが、胸やお尻が表現されていました。

hagurojinjyanisi_201501019_3
3区の大型の土坑からは、やわらかい凝灰岩製の大きな石製品が出土しました。表面には、石器で削った痕跡が認められました。どのような性格のものであるのかは、今のところわかりません。

hagurojinjyanisi_201501019_4
凝灰岩の石製品が出土した大型土坑の底には、掘削した際に残されたと思われる痕跡や、多数の規則的に斜めに並ぶ線条痕が認められました。線条痕は、掘削の際の痕跡なのか、あるいはムシロなどの敷物の痕跡なのでしょうか?いずれにしても、大型土坑の性格を知るうえでの大きなヒントとなる痕跡であると思われます。


山形城三の丸跡第16次(10月19日~23日)

sannomaru16_20151019_1
P-1区の遺構検出を始めました。所々にコンクリートや建物の基礎が入っており、掘り下げるのはなかなか大変な作業です。

sannomaru16_20151019_2
先週みつかった石列のまわりを掘り下げました。
石の間からは陶磁器や黒瓦が出土しています。

sannomaru16_20151019_3
調査区の西側でも石列の続きと考えられる大きな石が二つ検出されました(写真左上)。


山形城三の丸跡第17次(10月13日~16日)

sannomaru17_20151013_1
2区の堀跡を調査しています。底面の砂礫層からは、江戸時代後期の磁器や瓦の破片がたくさん出土しています。

sannomaru17_20151013_2
2区の堀跡から、将棋の駒が出土しました。「王将」です。漆で文字を書いているようです。現在の一般的な王将の駒よりは一回り小さいです。

sannomaru17_20151013_3
8区の遺構精査も同時に進めています。昨年度検出された南北方向の大溝の続きを確認しました。8区に入るとすぐに東方角に屈曲しているか、ここで終わっているようです。残念ながら、東半分は近現代に深い撹乱を受けて確認できません。

 


羽黒神社西遺跡第2次(10月13日~16日)

hagurojinjyanisi_201501013_1
今週は、調査区の中央に設定した、堆積層を調べるための中央ベルト(あぜ)、4区と5区のベルトを除去しました。

hagurojinjyanisi_201501013_2
4区の中央ベルトの南側から、土器片を中心とする大量の遺物が出土しました。昨年度の調査でも、4区の南側では遺物が集中していることが判っていました。すなわち、これらの遺物は、昨年度発見された遺物集中部の続きと言えます。

hagurojinjyanisi_201501013_3
3区と4区の遺構の精査と記録作業も、先週に引き続き行いました。


山形城三の丸跡第17次(10月5日~9日)

sannomaru17_20151005_1
8区の調査区にグリッド杭を設置しました。
また、引き続き新しい遺構から精査作業を進めています。

sannomaru17_20151005_2
2区の表土除去を行いました。建物の基礎が残っていたので昨年度調査できなかった箇所です。今年度はブレーカーで破砕しました。騒音と振動で、ご近所にはご迷惑をお掛けしました。

sannomaru17_20151005_3
10/6、打毬の奉納で有名な豊烈神社の大祭がありました。
調査区の前もお神輿が通りました。


羽黒神社西遺跡第2次(10月5日~9日)

hagurojinjyanisi_201501005_1
今週も、3区の遺構の掘下げと記録作業を中心に、調査を行いました。

hagurojinjyanisi_201501005_2
昨年度の調査で、3区の南斜面には、3層のクロボク土層の上に、地山の土が乗った「盛り土遺構」があることがわかっていました。その盛り土遺構の盛り土層を掘り下げると、多数の土器や石器が残されていることが認められました。

hagurojinjyanisi_201501005_3
3区の東側では、3基の小型のフラスコ状土坑が見つかりました。腹ばいになりながら、土坑内の堆積層を掘り下げました。

hagurojinjyanisi_201501005_4
10日(土)には、羽黒神社西遺跡の第2次発掘調査の現地説明会を行いました。遺跡の近所にお住いの方々を中心に、およそ40名以上の見学者が来跡されました。丘陵の尾根に深く掘られた、約4,300年前のフラスコ状土坑について、みなさんたいへん興味津々の様子でした。