「鎌倉上遺跡2次」カテゴリーアーカイブ

鎌倉上遺跡(8月2日~8月6日)


調査区東側の住居跡(ST102)の掘り下げ作業の様子です。
土の層を観察するベルトを設定して、住居の埋まり方を探りながら掘り下げます。


検出した面から40cm下で、住居の床が確認されました。
床の上には、住居の部材と思われる木製品が出土しました。


床の上面では、坏(土師器)や甕の破片が出土しました。
これらの遺物は、住居が埋まった時期を調べるための重要な資料になります。


鎌倉上遺跡(7月20日~7月23日)


今週から遺構の掘り下げ作業に入りました。
移植コテを使って、慎重に掘り下げていきます。


調査区西側に位置するSX119の掘り下げの様子です。
2.8m×2.1m程の長方形の形をした遺構になります。


掘り下げてみると、底から石製模造品が出土しました。
孔(あな)が2つあいています。


鎌倉上遺跡(7月12日~7月15日)


先々週に続き、カマドを設けた住居跡が確認されました。
住居は、4.5m×4.7mの正方形に近い平面形です。
畳の枚数にすると、約13畳の広さに相当します。
当時の住居は、食事や作業する場、寝たりするスペースを
1か所で済ませていたようです。13畳のワンルームといったところでしょうか?


カマドの検出状況です。煮炊きに使われていた甕(かめ)や炭がたくさん見られます。
その両側には、カマドの一部であった石や焼けた土が確認されます。
奥には、煙を屋外に出す煙道(えんどう)が伸びているのが分かります。


古墳時代の勾玉(まがたま)を模した石製模造品(せきせいもぞうひん)が出土しました。
小型品で長さ3.5cm、幅1.4cm、厚さ3mmで扁平な形です。
加工しやすい軟質の石材を使って、生活用具や装飾品などに似せて作った非実用的なもので、
古墳時代の祭祀に使用されたと考えられています。


鎌倉上遺跡(7月5日~7月9日)


今週もあまり天気に恵まれない日が続きました。
雨が降るたびに排水作業に時間を費やさなければなりません。


そんな中、今週は調査区の東側を中心に調査を行いました。
ここでは、表土除去の段階から、土師器の甕や壺の破片が多く出土しています。
傷つけないよう慎重に、遺物の縁を探っていきます。


写真は小型の壺(つぼ)の出土状況になります。
破片がまとまっているので、元の形がはっきりとわかります。


鎌倉上遺跡(6月14日~6月18日)


遺構検出の作業状況です。調査区北側では、
竪穴住居跡と思われる遺構や土坑が多く確認されました。


遺構がたくさん見つかった調査区の北側では、遺物が多く出土しています。


前の写真の場所から竪櫛の一部が出土しました。
見つかったのは、結歯式竪櫛(けっししきたてぐし)と呼ばれる
縦長の櫛で髪留めに使用したと推測されます。
櫛歯の部分は失われ頭部だけが残っていました。
おそらく古墳時代の遺物と思われます。


鎌倉上遺跡(6月7日~6月11日)


重機械を使って表土をはいでいきます。
土色の変化や土質の違いに注意しながら、
調査員が指示を出して慎重に掘下げていきます。


表土除去の後に面整理(平らに削る)を行っています。
便利クワを使って、地面を平らに薄く削り、
建物の柱穴など当時の生活の痕跡を探っていきます。


昨年度の調査では、古墳時代の土師器(はじき)が出土しました。
壷(つぼ)や甕(かめ)など色々な器種が見つかっています。
今年は、どんなものが見つかるか楽しみです。