川前2遺跡第2次(10月第1週)
須川の対岸下流(北側)から見たところです。向こう岸(写真中央部)が調査区ですが、川前2遺跡はその西側一帯にも広がっています。

平安時代の竪穴住居跡の床面から鉄製品が出土しました。2本の竹串の間に見える赤茶けた物がそうです。おそらく刀子(とうす)と考えられます。川前2遺跡からはこれまでにも、刀子や鎌などが20点以上出土しています。

土器が大量に残っていたカマドを慎重に掘り進めているところです。これまでこの狭いカマドの中に詰まっていた5個体分ほどの土師器の甕をとりあげました。カマドの構築材に使われていたと思われる土器だけを残していきます。

今週調査が終了した竪穴住居跡です。カマドが3基(北側に1基、南側に2基)あります。川前2遺跡にはリフォームしてカマドが2基ある住居は珍しくないのですが、3基あるのはこの住居だけです。

調査はいよいよ大詰め、あと1ヶ月を残すのみとなりました。しかし、まだまだ掘らなければならない遺構が沢山残っています。最後まで気の抜けない忙しい日々が続きそうです。


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