財団法人山形県埋蔵文化財センター
上敷免(じょうしきめん)遺跡
5月第3週
西側の川寄りから進めた重機による表土除去も今週で終わりました。今週の調査は表土除去をしながら併行して遺構検出を進めました。調査範囲の半分までの検出が済み、竪穴住居が15棟、掘立柱建物跡が2棟検出されています。
調査区の西端からは須川が真下に臨めます。遺跡範囲は舌状に張り出しています。

曇りの日でも風が強く、土が早く乾いてしまいます。土除去の後には、これからの面整理や遺構精査に備えてシートで覆い、土の湿度を保ちます。

調査範囲の南半は畝状の攪乱で遺構が壊されています。最近の長芋やゴボウなどの耕作痕のようです。

写真4
住居のカマドのようですが、攪乱により寸断
されています。

竪穴住居の検出状況です。東壁にカマドが
あります。

写真5の住居のカマドの煙道部です。

南北にカマドをもつ竪穴住居です。

面整理をして遺構を検出しています。大型の
住居が廃絶された後に小型の住居が建てら
れたようすが検出されました。大型の住居の
カマドは南北につくられています。

3棟重なっている竪穴住居です。3棟とも住
居の隅が丸みをもつ長方形です。真ん中の
住居が両側の住居より古いことがわかりま
す。カマドの位置は2棟が東壁、1棟が南壁
につくられています。

掘立柱建物です。規模は2間×2間で総柱
建物です。倉庫として使われたものと考えら
れます。

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