財団法人山形県埋蔵文化財センター
中山城跡(なかやまじょうあと) 

11月第1週
 一段と寒くなってまいりました。10月31日の深夜には、車のフロンドガラスが凍りつきました。
 藤本家・上岡田家からは、井戸跡が7基出土しました。井戸は四つの形に分けられます。
1 素掘りの井戸4基(写真は3基です。) 写真1、写真3、10月   第4週写真1
2 円形の石組みの井戸1基 写真4
3 四角の石組みの井戸1基 10月第3週写真4
4 四角形で、四隅に隅柱があって縦板枠がある井戸1基  写真5

下大石家上層の精査はほとんど終了し、橋爪家下層の精査に入っています。

※中山城跡の調査説明会が11月11日(金)午後2時から、現地で行います。皆様のご参加をお待ちしております。  
写真1 上岡田家 素掘りの井戸

 深さ約2.2m ほぼ完掘

写真2 藤本家 素掘りの井戸に石が詰まっている様子

 石がびっしりと詰められたようにして埋まっていました。これを掘ると写真3になります。

写真3 藤本家 素掘りの井戸

 深さ約2.4m。まだまだ深く、底から約90cm、ピンポールを差すことができました。しかし、崩落の危険があるので、これ以上掘ることはやめました。

写真4 藤本家  円形の石組みの井戸 

 10月第4週写真5も同じ井戸です。内径70cm 深さ約1m30cmで、内径が狭いために掘り進めることがとても困難になりました。また崩落の危険があるので、これ以上掘ることはやめました。

写真5 上岡田家 四角形で、四隅に杭があって縦板枠がある井戸

 この井戸跡からは、木製品のへらと漆器が出土しています。底までの深さ約1.7m。ほぼ完掘で、約60cmの正方形の枠があります。

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