財団法人山形県埋蔵文化財センター
中山城跡(なかやまじょうあと) 

10月第4週
 あっという間に過ぎた一週間。なんとか調査終了予定日まで、すべて堀りつくして終了しなければという気持ちと、丁寧に記録しなければという気持ちで太ってしまいました。
藤本家の井戸 完掘写真 南から撮影

 深さは、約2m20cm、底に曲げ物の木製品がありました。多分、柄杓(ひしゃく)ではないかと思われます。途中、土の色が黄色から黒くなっているところに、木のタガのようなものがあります。写真にはありませんが、石臼も途中から出土しましまた。

埋設された桶・木枠  西から撮影

 藤本家になるか上岡田家になるかわかりませんが、境界付近です。木枠は、約60p×60pで、内側には灰のようなものが入っていました。同じものが下大石家からも出土しております。手前の埋設された桶の直径は約95cmで、岡沢家で2基、次郎兵エで2基、原田家で1基、下西方家1基、出土した桶と同じ規模です。奥の石がたくさん重なっているところは、現在、石を取り除きながら調査中です。

下大石家の作業 

 上層を掘り下げて、礎石を出しています。

橋爪家 東から撮影

 上層の部分を重機で除去した直後、包丁、銅版転写の磁器、ガラス製品等が出土しました。しかし、他の調査区と違って、柱穴の跡はほとんど見つかりませんでした。

藤本家の井戸  北西から撮影

 石積みの井戸です。内径約70cmです。深さ1mまで掘り進みましたが、非常に狭く、危険なのでここまでにしました。内藤家の石積み(9月第2週)の井戸の場合は、2mの深さがありました。
 来跡された国土交通省の担当者に、説明をしているところです。

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