財団法人山形県埋蔵文化財センター
中山城跡(なかやまじょうあと) 8月第1週
8月になり、暑い日が続いています。どうやら梅雨が明けたようです。炎天下での作業ですので、作業員さんが熱中症にならないようにすることも、調査員の大切な責務です。もちろん、暑くても、確実に遺物を取り上げ、写真や図面で、きちんとした記録を残さなくてはいけません。
一息。

社会での第一線を退かれた方々ですが、ま
だまだ現役、お若いです。この体力、気力に
は脱帽いたします。木陰で、作業員さんたち
が休んで談笑していました。

次郎兵エ井戸2基と埋設された桶2基 完掘

桶の直径は95cmです。

岡沢家 埋設された桶

桶が枠として埋めてある井戸なのか、埋桶
式便槽なのかはっきりしません。写真に写る
子供の靴底より上の部分からは、歯ブラシ
等のプラスチック製品が出ていますので、埋
められた時期は、最近です。底板があり、や
はり桶の直径は95cmです。桶内部の土を
採取し、寄生虫卵の土壌検査を行います。

岡沢家 埋設された桶

こちらは、直径約130cm、深さ90cmです。
井戸なのか、便槽なのか、それとも別の用
途の桶なのか。黄褐色の砂で埋められてお
り、桶の底板の上には、握りこぶし以上の大
きさの礫と木片が多数ありました。遺物は、
底から写真5の磁器が出土していま
す。

磁器 五弁花の文様(左)

写真4の遺構の底から出土しました。

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