庚壇(かのえだん)遺跡

9月第4週
 今週は主にA区を南北に横切る溝跡を調査しました。ここからは平安時代の須恵器・土師器が沢山出土しています。遺物をタワー状に残しているのは、出土の様子を記録するためです。

 写真撮影のため土器を洗ったところ、墨で書いた文字が現れてきました。今洗っている左端の土器だけでなく、真ん中の有台坏の底には「万福」、右端の坏には「万」という文字が書かれていました。

 これは溝跡の一番深いところから出土しました。「或」という文字が底部いっぱいに大きく書いてあります。

 遺物の集中する部分の出土状況写真です。殆どの遺物が、一段深くなった中央部の砂礫層から出土しています。洪水の影響によるものではないかと思われます。

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