財団法人山形県埋蔵文化財センター
大在家(だいざいけ)遺跡 

10月第3週
17区北の古代河川跡トレンチ完掘状況

(北から)

 今週で調査が終了しました。最終週は、古代河川跡トレンチの西側部分(写真右側の近世の小柱穴確認面)を拡張し、上位の新しい地層順に掘り下げて遺物の検出に努めました。河川跡は、川幅約25m前後で、最も深い部分では現在の道路面から約3mほど下にあります。

17区北の古代河川跡西側掘り下げ状況

(北東から)

 写真2枚目から4枚目は、古代河川跡の堆積層を地層毎に下げていった様子の写真です。

 中層の洪水層(新河川跡)からの須恵器大甕や土師器甕が出土してきました。

 下層で、手前と奥で新旧の河川跡に分層される事がうかがえます。

 17区北の古代河川跡の完掘状況

(北から)

 調査の結果、河川跡の最下層(F9層)では縄文時代中期の土器片や石器、中層では新(F4〜6層)・旧(F7層)の飛鳥〜奈良〜平安時代の土器が見つかりました。河川跡は、平安時代にほぼ埋没(F3層)し窪地として残り、近世の整地層(F1層)によって平地になりました。

前の週へ 調査速報一覧 次の週へ