財団法人山形県埋蔵文化財センター
北向(きたむかい)遺跡 第2次

 10月第1週
 雨もあって3日ほどの作業進行でした。いよいよ調査区南端の方の遺構を詳しく調べるところなのですが、掘り下げる深さの深い遺構なども見つかり、これらの遺構についても調査を進めていきたいと考えているところです。
調査区南に見つかった大きな溝と住居跡のようす

 住居跡そばに見つかっていた溝を調べたところ、大きな溝につながっていることが分かりました。溝を掘って調べたところ、溝の底にもう1棟の住居跡が見つかりました。

ST460の遺物出土のようす1

 先週お知らせしたST460の遺物の記録が終わったので、写真を撮ってすべて復元のために取り上げる作業に入ります。これは、そのうちの1点で、おそらく石器の材料にしたと思われる、加工した跡の見られる黒曜石です。

ST460の遺物出土のようす2

 同じくST460の遺物のうちの1点で、肉薄の土師器の坏です。内側が黒色に処理された内黒の土師器と呼ばれるものです。
ST472の床面検出のようす

 複雑に切り合っている竪穴住居跡が南側には見つかっていますが、これもそのうちの1つです。建て替えを行ったのか、後の人が近くに家を建てたのか、興味深いところです。

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