今週も屋敷跡と考えられる柱穴の調査を続けています。これらの一部には、柱そのものが残っているものもあります。
柱穴跡には、底に板や枝を敷いて沈み込みを防ぐものがいくつか見られます。この柱穴は柱の根元と底に敷いた板が残っていました。
調査区を東西に横断する溝を掘り下げると、お墓などにみられる石塔やゲタなどの遺物が発見されました。
重機による調査区の埋め立てを行いました。発掘作業員の皆さんの尽力で今年度の調査が無事終了しました。
発掘器材を搬出して撤収です。関係各所および近隣の皆様、ご協力ありがとうございました。
調査初日、調査事務所まで運んだ発掘調査器材をトラックから降ろし、その後器材の整理等の調査準備を行いました。
重機で表土を掘削し、遺構が見える面まで掘り下げました。
重機で掘り下げた後にジョレン等の道具で、遺構の形状がはっきりわかるように面整理を行いました。
週末の雨で水没してしまいました。上曽根遺跡の調査区は水田に囲まれているため、特に水が溜まりやすいようです。
調査区に溜まった水は、多いところは排水ポンプを使いますが、少ないところではひしゃくやスポンジなどを使って、人力で取り除き綺麗にしていきます。
先週までの工程で調査区の全体像を把握し、今週から本格的な掘り下げが始まりました。屋敷跡の柱穴と考えられる丸い穴の跡がたくさんあります。
いくつかの柱穴の中には、底面に木材を敷いているものがありました。これは柱が建物の重さで沈み込んでしまうのを防ぐための工夫と思われます。
この掘り込みからは、ゲタや漆器のお椀のほか、クシなどの木製品が出土しています。粘土質の土がパックしているため、腐らずに残ったのでしょう。
調査区の発掘が終了したので、完掘写真を撮影しました。
完掘写真撮影後、埋め戻しを行いました。遺構が埋まる高さまでは人力で埋め戻します。
本格的に調査が始まり、まずは調査区の表土を遺構が確認できる面まで重機で削っていきます。
重機で表土を削った後、ジョレンという鍬を使って地面を薄く削り、遺構を検出していきます。
今週は梅雨空のすき間をねらって高所からの全体撮影を行いました。高所作業車で20m上まで上がって撮影します。
南側の役場屋上から撮影したものです。区画のための溝と思われる黒いシミが規格的に並ぶのがわかります。
北東から撮影したものです。溝は東西に続き、画面奥で直角に曲がります。今後の調査によって、これらの性格が明らかになるでしょう。
記録作業も終了間近です。
遺構や検出面の標高を計測して平面図に記録し、作業終了です。
6月4日に開始式を行い、上曽根遺跡の発掘調査が始まりました。これから11月下旬までの約6か月間調査を行っていきます。
重機で表土を取り除く前に、調査区の範囲や平安時代の遺構面までの深さを確認するため、溝を掘っていきます。
Yamagata Prefectural Center for Archaeological Research