先週に出土した斎串(右側の2つ)とこれまで出土していた形の斎串(左側)を比較してみました。比べてみると、右側の方がより精巧な細工が施されていることが見て分かります。
最終週には吹雪や雪が積もるほどの寒気に見舞われましたが、無事に発掘調査を終えることができました。半年間ご尽力してくださった作業員さんをはじめ、ご協力していただいた近隣住民の方々や関係者の皆さん、ありがとうございました。
土坑から斎串(いぐし)が出土しました。今まで井戸跡から大量に出土していた両端を斜めに切った形状のものとは違って、人形(ひとがた)に近い形状をしている斎串です。
金曜日には3回目の空撮を行いました。調査区の奥に見える鳥海山はすっかり雪景色です。
今週は雨風に悩まされる週となりましたが、合間を見て調査を進めています。平安時代の溝跡からは、土師器や須恵器の土器がまとまって出土しています。時期的には平安時代中~後期となりそうです。
上の写真の溝跡のすぐそばにある土坑です。こちらからも土器がまとまって出土していますが、時期は溝跡よりも少し古く、奈良~平安時代前期頃となりそうです。
11月9日の土曜日に現地説明会を開催しました。雨模様の天気の中、約40名もの方々にご参加いただきました。
雨で足元の悪い中でしたが、希望者には現地での遺構の説明も行いました。
記録作業のために土坑の中や断面を綺麗にしています。綺麗にしたのち、土器の出土状況や土の堆積状況の写真を撮影します。
週の後半には2回目の空撮を行いました。以前紹介した柱穴列(左側の白丸部分)や先週紹介した掘立柱建物跡(右側の白丸部分)の様子がよくわかります。
南側の調査区を横断する長い溝跡を掘っています。スコップや移植ごてを使い分けながら、遺物を傷つけないよう慎重に掘り進めています。
新たに掘立柱建物跡(ほったてばしらたてものあと)が検出されました。3間×2間の建物跡のようです。
北側の調査区の溝跡を掘り下げました。新しい時代の溝跡に切られていますが、検出面からもいくつか土器が出土している溝です。
掘り下げていくと、数点の土器が出土してきました。なかからは完形に近いものや接合すると元の形に復元できそうな破片がまとまって出土してきました。
遺構の掘り下げを進めています。写真は溝跡を掘り下げている様子で、溝の中心部分が一段深くなるような構造をしているようです。
同じ溝跡を南方から見た様子です。この溝は、奥の農業用水路をはさんで北側の調査区まで伸びています。
今回新たに重機で表土を削ったところにジョレンをかけて、いつものように面整理をしていきます。
面整理が終わったところから、石灰で白線を引き、遺構の輪郭に印をつけていきます。
白線を引き終わった調査区です。前半で調査した部分(右奥)から続いている長い溝や柱穴、土坑などが確認できました。
週の半ばに、ラジコンヘリを使って測量用の空撮を行いました。
空撮が終わり、重機による最後の表土除去に入りました。これまで排土置場としていた調査区南側部分の土を取り除いていきます。
Yamagata Prefectural Center for Archaeological Research