今週から山側に位置する4区の調査に入りました。調査区内に点在している切株の間を縫うようにして面整理を行いました。
山側から雨水の流れこむのを防ぐため、排水溝を設定しました。今週は台風が接近するため、ブルシートも飛ばされないよう土嚢袋でしっかり補強して台風対策を行いました。
先週から引き続き堀跡の調査を行ないました。今週は天気が安定せず、テントで覆いをかけての作業となりました。
SX165の底面まで掘り下げた状況です。固くしまった黄色い粘土と、火を受けて赤く焼けている石組みが確認されました。
堀跡(SD166)の底面まで掘り下げると、押し潰れた状態の内耳土鍋が出土しました。器の形がわかるくらいまとまっており、内外面には黒いススやコゲが付着しています。
溝跡(SD116)の底面から木製品が出土しました。柄杓(ひしゃく)の水などを汲む器の部分だと思われます。
3区の南側に位置する溝状遺構です。掘り下げ段階なので深さは不明ですが、堀跡の可能性があります。内耳土鍋の破片がまとまって出土しています。
堀跡周辺からは、火を受けた石組みと貼床が検出されました。土の堆積から堀跡よりも新しい遺構で、かまど跡の可能性があります。
南側に位置する溝跡(SD132)を掘り下げている様子です。この溝からは陶磁器の他に、内耳鍋の破片も多く出土しました。
今週後半にラジコンヘリで空中撮影を行うため、調査区をきれいにしました。写真は、掘立柱建物跡の周辺の作業の様子です。
3区の完掘状況です。手前に写るのは掘立柱建物跡です。周辺には柱穴や土坑が密集しています。
空中撮影の様子です。晴天の中、無事撮影を行うことができました。
土層を観察するために設定したベルトや半截で残った土を掘り下げる作業を行いました。
3区の南側に位置する掘立柱建物跡の柱穴のひとつです。柱の下のほうが良好に残っていました。また、柱の固定や沈み込むのを防ぐため、石をつめこんでいます。
4区北側の土坑から、先週お伝えした内耳土鍋の破片が出土しました。
4区内の抜根作業の様子です。地面を壊さないために人力による作業です。無数に枝分かれしている根っこの切断と、暑さに作業員さんは悪戦苦闘しています。
4区から出土した内耳土鍋の破片です。内側に耳の様な取手がついている鍋で、米沢市周辺で多く確認されています。
南側に位置する4区の表土除去の様子です。今回の調査で最も範囲が広い調査区で、今後どんなものが出るか楽しみです。
今週から西側の2区から東側に位置する3区の調査に入りました。面整理や排水のために外周に沿って溝掘りを行ないました。
今週の初めに、改めて2区の完掘状況を撮影しました。写真は撮影のためのやぐらを組んでいる様子です。
やぐらから見下ろした2区の完掘状況です。手前の壁側には、竪穴住居跡(ST39)が見えます。
3区北側では、掘立柱建物跡1棟が確認されました。東西軸に伸びる2×3間、東側に1面の庇(ひさし)がつくようです。
調査区北半部の遺構の掘り下げ作業に入りました。写真は、先週お伝えした掘立柱建物跡の柱穴の断面図を作成している様子です。
遺構を掘り下げてみると、須恵器甕(RP13)の破片が出土しました。
2区の遺構の完掘状況です。金曜日にラジコンヘリによる空中撮影もあわせて行いました。
2区の北半部で確認された掘立柱建物です。2間×3間の母屋に、庇(ひさし)が1面つく建物のようです。
土層を観察するために設定したベルトの掘り下げ作業を行いました。
前の写真の作業で出土した漆器の皿(RW12)です。底の部分に「米」という文字が刻まれています。
Yamagata Prefectural Center for Archaeological Research