大きな溝の通路用に掘り残していた部分を崩し、遺物の取り漏らしのないようにします。
発掘器材をトラックに詰めて調査終了です。これからは発掘調査報告書の刊行に向けて整理作業に入ります。
来週で調査は最後を迎えます。掘り残しがないか確認するとともに、測量図化にむけて全体の清掃を行なっています。
遺跡から出土したザルを取り上げるために、薬剤で周りの土ごと固めて切り出す作業を専門の業者に委託しました。
ドローンを飛ばして空撮を行いました。真上から見ると、企画的に溝が構築されている様子がわかります。3か月続いた調査も無事に終了し、次週の後片付けを残すのみとなりました。
今週は連日猛暑日のなかでの調査となりました。熱中症に注意しながら調査を続けます。
今回の調査では、複雑な遺構をより正確に記録するため、デジタルカメラを用いた測量を行っています。高い三脚にカメラを取り付け、スマートフォンでシャッターを切ります。
何枚も撮った写真を合成するSfMという技術により、3Dのモデルをつくります。これにより複雑な石組みなども正確に記録することができます。
東から西へ進めてきた調査も、ついに西端の調査区に到達しました。ほぼ全面に溝跡を検出しています。
調査区西側でも底面に枝や木材を敷いた柱穴はたくさん発見されています。
柱穴のひとつを地山ごと断ち割って、木材の敷き詰められた底面の断面を調査しました。一部には、ほぞがつくられた木材が使われているのがわかります。
今週も溝の調査を中心に進めています。深いため排土を上げるのに一苦労です。
調査区の西側からは、柱穴の底に石を敷いたものが多数見られます。枝を敷いたものと同じように、建物の沈み込みを防ぐための工夫と思われます。
7/20には現地説明会を実施しました。ときおり小雨が降る天気模様でしたが、150名を超える参加をいただきました。
7/20の現地説明会に向け、今週は溝の調査を中心に進めました。幅が4mほど、深さは1mほどあるので、上層はスコップで掘り進めています。
西側は現代のかく乱がひどく、使用されなくなった水道管が出てきました。それでも溝は、それよりも深くつくられているので、底面は壊されず残っています。
別の溝の埋土の上から、400年前のザルが完全な形で発見されました。土から取り上げると壊れてしまうため、そのまま現地で保存しています。ぜひ説明会でご覧ください。
東側から進めてきた調査ですが、今週からは、中央部を中心に進めて行きます。区画のための溝が多数見つかっています。
区画溝が重複するところは、堆積土の断面を調べることで前後関係がわかります。
全体的に遺物は多くはありませんが、溝から漆器椀の底が見つかりました。
今週も屋敷跡と考えられる柱穴の調査を続けています。これらの一部には、柱そのものが残っているものもあります。
柱穴跡には、底に板や枝を敷いて沈み込みを防ぐものがいくつか見られます。この柱穴は柱の根元と底に敷いた板が残っていました。
調査区を東西に横断する溝を掘り下げると、お墓などにみられる石塔やゲタなどの遺物が発見されました。
先週までの工程で調査区の全体像を把握し、今週から本格的な掘り下げが始まりました。屋敷跡の柱穴と考えられる丸い穴の跡がたくさんあります。
いくつかの柱穴の中には、底面に木材を敷いているものがありました。これは柱が建物の重さで沈み込んでしまうのを防ぐための工夫と思われます。
この掘り込みからは、ゲタや漆器のお椀のほか、クシなどの木製品が出土しています。粘土質の土がパックしているため、腐らずに残ったのでしょう。
今週は梅雨空のすき間をねらって高所からの全体撮影を行いました。高所作業車で20m上まで上がって撮影します。
南側の役場屋上から撮影したものです。区画のための溝と思われる黒いシミが規格的に並ぶのがわかります。
北東から撮影したものです。溝は東西に続き、画面奥で直角に曲がります。今後の調査によって、これらの性格が明らかになるでしょう。
Yamagata Prefectural Center for Archaeological Research