今週から遺構の掘り下げ作業に入りました。
移植コテを使って、慎重に掘り下げていきます。
調査区西側に位置するSX119の掘り下げの様子です。
2.8m×2.1m程の長方形の形をした遺構になります。
掘り下げてみると、底から石製模造品が出土しました。
孔(あな)が2つあいています。
古代の竪穴住居跡を壊して作られた、中世の濠跡を掘りました。
中世の柱穴から、柱が出土しました。
3本の溝跡が重なっています。新旧の関係を検討中です。
柱穴の断面を観察するために、柱穴の半分を掘り下げてもらっているところです。
掘立柱建物跡の断面図をとっているところです。
ビーチパラソルは雨除けのために使用しています。
今週は雨の多い一週間となりました。
河川跡の掘り下げを行っているところです。
先々週に続き、カマドを設けた住居跡が確認されました。
住居は、4.5m×4.7mの正方形に近い平面形です。
畳の枚数にすると、約13畳の広さに相当します。
当時の住居は、食事や作業する場、寝たりするスペースを
1か所で済ませていたようです。13畳のワンルームといったところでしょうか?
カマドの検出状況です。煮炊きに使われていた甕(かめ)や炭がたくさん見られます。
その両側には、カマドの一部であった石や焼けた土が確認されます。
奥には、煙を屋外に出す煙道(えんどう)が伸びているのが分かります。
古墳時代の勾玉(まがたま)を模した石製模造品(せきせいもぞうひん)が出土しました。
小型品で長さ3.5cm、幅1.4cm、厚さ3mmで扁平な形です。
加工しやすい軟質の石材を使って、生活用具や装飾品などに似せて作った非実用的なもので、
古墳時代の祭祀に使用されたと考えられています。
隣の馳上遺跡からの作業員が応援に来てくれました。
竪穴住居跡を掘り下げています。
この住居跡にはカマドが備え付けられていました。
梅雨の大雨や、地下水の影響で調査区が水没してしまいます。
そこにカルガモがやって来ました。
写真撮影に備えて遺構の周囲をきれいに掃除してもらっているところです。
14区北側で検出された竪穴住居跡です。
住居跡からは土師器がまとまって出土しています。
先週お伝えした掘立柱建物跡の断面の一つです。
写真中央に見える部分が柱痕です。
今週もあまり天気に恵まれない日が続きました。
雨が降るたびに排水作業に時間を費やさなければなりません。
そんな中、今週は調査区の東側を中心に調査を行いました。
ここでは、表土除去の段階から、土師器の甕や壺の破片が多く出土しています。
傷つけないよう慎重に、遺物の縁を探っていきます。
写真は小型の壺(つぼ)の出土状況になります。
破片がまとまっているので、元の形がはっきりとわかります。
断面を撮影します。
深い遺構の底からは水が湧き出すので排水ポンプがかかせません。
梅雨の悪天候が多かった週でしたが、
作業員の皆さんの頑張りで遺構の掘り下げが進みました。
先週朱塗りの椀が出土した区画溝からは、
今週も漆器や曲物などの木製品が出土しました。
12区で検出された掘立柱建物跡です。
14区で検出された大型の竪穴住居跡と思われる遺構です。
何軒かが重複している可能性も考えられます。
大型の竪穴住居跡と思われる遺構から出土した土師器です。
調査区中央部の様子です。方形の竪穴住居跡がはっきりと確認されました。
前の写真で、手前に位置していた住居跡です。
住居手前の壁際では、炊事のために用いた竈(かまど)の痕跡が確認されます。
Yamagata Prefectural Center for Archaeological Research