「山形県発掘調査速報会2017」の開催がいよいよ今週末に迫ってきました。当センターからも今年度に発掘調査した遺跡の発表があります。そこで、今週はそれらの遺跡の整理作業の様子をご紹介したいと思います。
野田遺跡・下中瀬遺跡(遊佐町)では塩づくりに使われた土器や、斎串(いぐし)と呼ばれる木製の道具が多く見つかりました。
◆今年度の調査の様子はこちらからどうぞ◆
下中瀬遺跡では製塩土器の接合作業をおこなっています。製塩土器は海水を煮詰めて塩をつくるために使われた土器です。熱を受けているためもろく、バラバラの状態で出土するので、接合する面を探すのも大変です。
接合するものはチャコペンシルで印をつけたり、洗濯ばさみで仮どめをします。全体の形が見えてきたら、径などを計りながら接着剤でくっつけていきます。
こちらは野田遺跡で出土した斎串(いぐし)です。土坑の中からまとまって出土しました。斎串は古代のお祭りの道具で、頭部を山形に加工したり先端部を尖らせたりしています。