水林下遺跡第3次(8月1日~5日)


炎天下の中、旧石器が出土する地層の掘り下げが続けられました。石器が出土したら、周囲を柱のように残して、周りをさらに掘り下げていきます。


C区北の東側では、縄文時代中期初頭の土器が出土した、大きな土坑が2つ並んで発見されました。縦断面形が、フラスコのような形をした「フラスコ状土坑」の可能性があります。


C区北の中央部では、平安時代の竪穴建物跡と考えられる遺構が発見されました。しかし、後世に耕作地の造成などで、東半分が壊されていたようです。


鶴ヶ岡城跡第4次(8月1日~6日)


今週は堀跡の重機掘削が完了し、土層断面の記録をとった後、堀岸の精査・検出などを行いました。


乱杭が南北方向に並ぶ堀跡西岸で、江戸時代の陶磁器碗が出土しました。写真手前は氷裂菊花文の染付が施された肥前磁器碗で、完全なかたちに近い状態で残っていました。


馬出側の堀跡南岸では、黒色漆塗りの椀が見つかりました。外面には赤色漆で家紋が描かれています。藩士など庄内藩ゆかりの品かもしれません。


鶴ヶ岡城跡第3次(8月1日〜5日)


西調査区の堀を完掘しました。堀底は現地表から約3.5mの深さです。


東調査区の精査を再開しました。雨で流れた土をきれいにして遺構を探します。


見つかった遺構を完掘しました。
中央の一段下がったところは堀が埋まった後に掘られた近代以降の溝です。溝の両側にかろうじて近世の遺構が残っていました。


山形城三の丸跡第23次(8月1日~5日)


8/3の大雨、山形市内では大きな被害はありませんでしたが、調査区に水が溜まりました。


5区南側の調査も終盤です。ベルトの記録もとったのでどんどん掘り下げました。


5区南側は遺構を完掘し、記録も終了したので全景写真を撮りました。


8/5から、3年ぶりに花笠まつりが開催されました。夕方になると調査区周辺に踊り手さんたちがゾロゾロ集合地点に向かう姿が見られました。


お知らせ:水林下遺跡第3次調査の発掘調査説明会(8月23~25日)

現在発掘調査を進めている水林下遺跡第3次調査について、発掘調査の成果を一般公開いたします。

公開期間:2022年8月23日(火)~25日(木)
公開時間:9:00~16:00(11:45~13:15は昼休みになります)
※雨天の日は一般公開は中止になります。
詳細は下記PDFでご確認ください。
水林下遺跡第3次調査の一般公開について(PDF

見学を希望される場合は下記にご連絡ください
水林下遺跡現場携帯:090-8718-5797

※発掘現場周辺には駐車場はありません。
事務所近くの駐車場をご利用ください。
女鹿集落内への無断駐車はご遠慮ください。

 


お知らせ:鶴ヶ岡城跡第4次調査の発掘調査説明会(8月11日)

8月11日(木)に鶴ヶ岡城跡第4次調査の発掘調査説明会を行います。
街路整備に伴う発掘調査で、調査区は鶴ヶ岡城の二の丸大手前での場所にあたり、調査の結果堀跡や石列が確認されています。

調査説明会案内(PDF
駐車場案内図(PDF

日時:令和4年8月11日(木)山の日 午後15時00分~(雨天決行)
調査遺跡:鶴ヶ岡城跡第4次 発掘調査現場
場所:鶴岡市馬場町5-29【地図

※同日午後13:30から行われる鶴ヶ岡城第3次発掘調査説明会終了後の開会となりますので、開会時間が前後する場合があります。

※駐車場は「鶴岡公園東駐車場(鶴岡市総合保健福祉センターにこ・ふる南側)」をご利用ください
※混雑緩和のため、入場者数に制限を設けるか、参加者を分けての開催となる場合があります。
※申し込みは不要です


鶴ヶ岡城跡第4次(7月25日~29日)


石積み列南側の加工石材について、裏側の小石を除去したところ、釉薬を施した明治時代の瓦片が出土しました。加工石材の多くは背後の奥行きが短く、石垣にみられる石材の扱い方と異なります。


前週の断ち割り調査結果を踏まえ、近代の整地層と馬出(うまだし)に伴う堀跡の堆積層を重機で掘り下げています。堀跡の南側(馬出側)では、上層で崩落石が確認されました。


堀跡の土層断面を記録後、掘り残し部分を除去して崩落石の全容をあらわにしました。南北方向に大ぶりの石が7個ほど並んで出土し、馬出のある南側からではなく西側から落ちたような状況に見えます。


山形城三の丸跡第23次(7月25日~29日)


6区の調査が終了しました。手前(南側)は攪乱を受けてほとんど遺構が残っていませんでしたが、奥側(北側)には近世の大きな掘り込みがあり、瓦や陶磁器の破片が出土しました。


5区南側の調査も佳境に入りました。今週も遺構の精査と記録作業を進めました。


5区南側の石組の井戸跡を掘り下げました。瓦や陶磁器など近世の遺物が出土しています。埋土に鉄の棒を刺して深さを探ると、検出面から2m以上あるようです。


石組み井戸のすぐ隣に、もう一つ井戸跡を検出しました。断面から、井戸の石組を外して埋め戻したようです。


Yamagata Prefectural Center for Archaeological Research