
引き続き遺構の掘り下げを進めています。写真の遺構は左手前から右奥へと続く、大きな溝跡です。

検出・掘り下げをしていくと、いくつもの溝状の遺構が切りあっていることがわかりました。その全容は今後の調査で明らかにしていきます。

今週から2区に入り、重機で表土の掘削を行いました。

重機での掘削後はジョレンかけを行い、遺構がはっきり見えるように面整理をしました。

1区と2区にまたがって掘立柱建物跡(ほったてばしらたてものあと)が検出されました。

7/20の現地説明会に向け、今週は溝の調査を中心に進めました。幅が4mほど、深さは1mほどあるので、上層はスコップで掘り進めています。

西側は現代のかく乱がひどく、使用されなくなった水道管が出てきました。それでも溝は、それよりも深くつくられているので、底面は壊されず残っています。

別の溝の埋土の上から、400年前のザルが完全な形で発見されました。土から取り上げると壊れてしまうため、そのまま現地で保存しています。ぜひ説明会でご覧ください。

大きな溝状の遺構を掘り下げています。水が湧いてくるため、真ん中を先に一段低くしながら、浸水しないよう工夫して掘り下げています。

柱穴跡の中からは、木材が出土しました。これは礎板(そばん)と呼ばれるもので、柱が沈むのを防ぐために柱の下に敷いたものです。

先週に引き続き遺構の掘り下げ作業を行いました。写真は溝跡を掘り下げている様子です。

3cmほど掘り下げた柱穴(ちゅうけつ)を半分にして、堆積した土をさらに深く掘り下げていきます。

断面図の作成は調査区の北壁が終了し、東壁の作図に入りました。

東側から進めてきた調査ですが、今週からは、中央部を中心に進めて行きます。区画のための溝が多数見つかっています。

区画溝が重複するところは、堆積土の断面を調べることで前後関係がわかります。

全体的に遺物は多くはありませんが、溝から漆器椀の底が見つかりました。
7月20日(土)に谷地城跡の発掘調査説明会を行ないます。
白鳥十郎の本拠地として整備された谷地城の二の丸に当たる場所の発掘調査になります。調査により当時の屋敷の区画溝や柱穴などが多数発見され、そこから陶磁器や漆器、古銭などの当時の生活を物語る遺物が出土しています。
底面に木材を敷いた柱穴
区画溝からの遺物出土状況
現地説明会案内(PDF)
日時:令和元年7月20日(土) 午後1時30分~(小雨天決行)
調査遺跡:谷地城跡
場所:河北町谷地戊81・河北町役場北側駐車場跡(地図)
※お車でご来場の際は、河北町民体育館の駐車場をご利用ください。

今週も雨の日が続きましたが、合間を縫って引き続き遺構の検出を行いました。

検出が終わり、土の色に違いがみられるところには白線を引いていきます。写真では左右に横断する溝のようなものが確認されています。

白い線で囲まれた様々な形の遺構が見つかっていますが、丸い跡は柱穴の跡と思われるものです。

検出した遺構をまずは3cmほどの深さまで掘り下げています。

遺跡を覆う堆積土の状況を記録するため、調査区北壁の断面図を作成しています。

今週も屋敷跡と考えられる柱穴の調査を続けています。これらの一部には、柱そのものが残っているものもあります。

柱穴跡には、底に板や枝を敷いて沈み込みを防ぐものがいくつか見られます。この柱穴は柱の根元と底に敷いた板が残っていました。

調査区を東西に横断する溝を掘り下げると、お墓などにみられる石塔やゲタなどの遺物が発見されました。
Yamagata Prefectural Center for Archaeological Research