
7月26日(日)の午後2時より現地で遺跡調査の説明会を行いました。遺跡の概要などをパネルで説明し、その後、調査区に移り遺構と出土遺物の説明を行いました。

調査区内の貯蔵穴群や竪穴住居を見て頂き、時期や特徴などを説明しました。参加者は地元の方をはじめ83名に来て頂きました。

出土品の説明です。写真手前の土器は、縄文時代晩期後葉(大洞A式期)の土器と共に出土した注口土器で、肩に波状の粘土紐を貼り付けた精巧なもので、県内には類例のない貴重な資料です。

今週から鎌倉上遺跡の発掘調査を開始しました。10月中旬まで3ヶ月ほどの調査期間を予定しています。まずは機材道具の積み下ろしからスタートです。

重機械を使って表土を剥いでいきます。土色の変化や土質の違いに注意しながら、調査員が指示を出して慎重に掘下げていきます。

表土はぎとりと、面整理の作業は、なおも続いています。新たな調査区は6区~10区で、写真は6区の作業風景です。

写真は7区です。面整理が終わり、遺構が見つかったところには、乾燥防止のためシートをかけて保全しています。

市道沿い8・9・10区の面整理が完了したので、タワーを組んで写真撮影を行いました。
<西谷地地区>

地表面から余分な土を除去した後は遺構を探します。柱穴だと思われる部分を数センチだけ掘り下げます。

広い調査区内をわかりやすくするために、細かく分けます。そのときの目印となる杭を打ち込む場所を決めています。

7月22日には発掘現場でも日食の話題で盛り上がりました。休憩時間には皆で太陽が欠けていく様子を観察しました

重機による表土はぎとりと面整理は依然として続いています。週初めは雨模様、中ごろからは猛暑に見舞われた一週間でした。

このたびの新たな調査区は、市道に接しているところがあります。安全対策をしっかり整えて、調査に臨みます。

須恵器のふたが半分だけ出土しました。
<西谷地地区>

今週は調査区南側の重機械による表土除去が始まりました。機械による表土除去の後には、作業員による表土除去を行います。

表土除去が終わると、遺構の検出を行います。土の色が周囲と異なる部分を探して、印を付けていきます。

今週は調査区横にある用水路を、こどものカモ達がのんびり遊泳していました。もちろんすぐそばではお母さん(お父さん?)カモがこども達を優しく見守っていました。

堀跡から石が入れられた遺構が出てきました。石の間から漆の椀や瓦、子どものままごと用?の小碗が見つかりました。何のために入れられたのかわかりません。

18日(土)に調査説明会が行われました。雨の中、70人以上の参加者が熱心に話を聞いてくださいました。

遺物の説明では、地域の方々が地元から出土した遺物についてを興味を持って見聞きしていました。

縄文土器片の出土状況です。

調査が終了したので、トレンチの埋め戻しをします。

今回の発掘調査に参加した作業員の皆さんと調査員です。酷暑の中や雨天時の作業など、本当にありがとうございました。これにて発掘調査終了です。

今週は貯蔵穴群の埋土の残り半分を掘り上げる完掘作業を行いました。完形品の縄文土器などが多数出土しました。

SK18貯蔵穴の埋まる途中に置かれた完形の注口土器です。縄文時代後期末のコブ付土器で、千葉県などの関東地方からも同じ形態の注口土器が出土しており、他地域との交流を示す貴重な資料です。

貯蔵穴の埋土の石の下から、横になって出土しました。縄文時代後期末~晩期初頭の完形の深鉢です。

月曜日の朝、現場は雨によってプール状態となっていました。梅雨の季節にはよく見られる光景です。急いで排水作業を行いました。

遺構を掘っています。みんな慎重に少しずつ掘っています。今週からは遺構の掘り下げが作業の中心となっていきます。

遺構の断面図を作成しています。どのように土が堆積したのかを記録します。

C区の中央にある遺構です。恐らく湿地だった場所だと考えられます。古墳時代の土器が数片出土しています。

以前に紹介した溝を慎重に掘り上げています。深さは10cm程のようです。

上郷小学校の4年生と5年生が遺跡見学に来てくれました。調査員の話を真剣に聞いていました。

調査区の全景写真を撮るための準備を行っています。

この日は機材の清掃を行いました。写真は、排水用のホースを洗っている様子です。

雨が降ったので、調査区周辺の伸びた草を刈り取りました。
Yamagata Prefectural Center for Archaeological Research