今週から本格的な調査の始まりです。
土色の変化から確認できた遺構を掘下げて行きます。
十字形にベルトを掘り残すことで、その断面からどのように埋没していったかを調べる事ができます。
だいぶ深くなりました。住居跡と思われます。
今のところ平安時代のものと考えていますが、時期を特定できる遺物が少ないため、断言はできません。
今後の調査の進展で明らかになるでしょう。
やっと堀の底まで掘ることができました。地表面から5m以上の深さがあります。残念ながら、次の日雨のため南壁(写真左側)が崩れてしまいました。
5月11日から始まった発掘調査も7月30日で終了です。無事に調査の目的である三の丸を囲む堀跡を確定し、掘ることができました。深くて狭い作業環境の中、黙々と働いてくださった作業員の方々に感謝申し上げます。ちなみに写真は堀の中で撮りました。
調査区の埋め戻しをしています。これまでのいろいろな苦労を考えると、ちょっとさびしい気持ちになります。
いよいよ今週で発掘調査も終わりになります。遺跡の全体像を見るため、ラジコンヘリでの空撮を行いました。
完掘写真を撮影するために、遺跡全体の掃除をしています。
6月29日作野遺跡の調査が無事終了しました。雨や暑い中での作業、本当にお疲れ様でした。ご協力をいただいた皆様、どうもありがとうございました。
堀跡の掘り下げも深くなり、掘った土をみんなで協力して運びあげています。
堀底の上の砂層から唐津産の皿が出土しました。多分馬見ヶ崎川の氾濫などで流されてきたものと思われます。
7月26日(日)の午後2時より現地で遺跡調査の説明会を行いました。遺跡の概要などをパネルで説明し、その後、調査区に移り遺構と出土遺物の説明を行いました。
調査区内の貯蔵穴群や竪穴住居を見て頂き、時期や特徴などを説明しました。参加者は地元の方をはじめ83名に来て頂きました。
出土品の説明です。写真手前の土器は、縄文時代晩期後葉(大洞A式期)の土器と共に出土した注口土器で、肩に波状の粘土紐を貼り付けた精巧なもので、県内には類例のない貴重な資料です。
堀跡から石が入れられた遺構が出てきました。石の間から漆の椀や瓦、子どものままごと用?の小碗が見つかりました。何のために入れられたのかわかりません。
18日(土)に調査説明会が行われました。雨の中、70人以上の参加者が熱心に話を聞いてくださいました。
遺物の説明では、地域の方々が地元から出土した遺物についてを興味を持って見聞きしていました。
縄文土器片の出土状況です。
調査が終了したので、トレンチの埋め戻しをします。
今回の発掘調査に参加した作業員の皆さんと調査員です。酷暑の中や雨天時の作業など、本当にありがとうございました。これにて発掘調査終了です。
今週は貯蔵穴群の埋土の残り半分を掘り上げる完掘作業を行いました。完形品の縄文土器などが多数出土しました。
SK18貯蔵穴の埋まる途中に置かれた完形の注口土器です。縄文時代後期末のコブ付土器で、千葉県などの関東地方からも同じ形態の注口土器が出土しており、他地域との交流を示す貴重な資料です。
貯蔵穴の埋土の石の下から、横になって出土しました。縄文時代後期末~晩期初頭の完形の深鉢です。
多数の貯蔵穴や大型竪穴住居跡が確認できた南区の遺構半截作業を終了しました。来週から遺構の残り半分を掘って完堀します。何が出土するか楽しみです。
直径約1.2m、深さ約0.8mの貯蔵穴で、底が袋状にやや広がります。穴が深いため埋土を掘る人と、掘った土を運ぶ人が必要です。
写真下が底で、急須形をした注口土器と考えられます。肩の部分には粘土紐を波状に貼り付けた文様がみられます。
完形に近い縄文土器が出土しました。
また竪穴住居の複式炉が検出されました。縄文時代の集落があったことが想像されます。
Yamagata Prefectural Center for Archaeological Research