先週紹介した炭や木材が見えていた場所を調査しています。何の骨かはまだわかりませんが、炭の上に骨粉のまとまりも検出されました。おびただしい炭の下には木材があります。木材は、一部焼けていますが、炭化したところと生の部分が入り混じっていること、焼土は見られないこと、地面も火を被った痕跡が認められないことなどから、これらの木材や炭はどこからか持ち込まれたものと考えられます。調査が進めばいろんなことが解ると思います。
土の質感が周囲と少し違っていたところを掘り下げた直後の写真です。大量の遺物が出土しています。行司免遺跡は溝が東西南北に走り、遺物を大量に伴う特徴が昨年度の調査で明らかになっています。また、自然の窪地から大量の遺物が出ることもあります。ここも溝の可能性が出てきました。更に掘る範囲を広げ溝かどうかを検証していきます。
表土除去後、遺構の検出作業(面整理)を行いました。ジョレンという道具を使って表面を薄く、丁寧に剥いでいきます。
調査区南半部の遺構検出状況です。 面整理で遺構面を綺麗にした後、遺構の周りを水で溶いた石灰でマーキングしました。
調査区東側(写真右)で黒い土が帯状に広がる面を検出しました。おそらく河川跡と思われます。また土坑やピット状の遺構群が検出されました。
石畑遺跡は河川の段丘上に立地しており、北側は竹藪が生い茂っています。竹藪を刈り取りながら調査区の設定を行いました。
調査区北側A区の作業風景です。便利鍬(じょれん)で慎重に遺構を検出する面をきれいにしていきます(面整理)。宅地造成による攪乱などもありましたが、いくつかの遺構が検出されました。
面整理中に出土した縄文土器の破片です。周囲からも細かい土器片や剥片が見つかっています。
いよいよ、遺構を掘り始めました。これは溝を掘っているところです。溝の中からは土器や石器が出土しました。
溝の底の方からは石箆という切削具が出土しました。
平板測量で、遺構の配置図を作っています
A区と呼んでいる調査区の西側の遺構検出状況です。溝跡や柱穴などが230ほど見つかりました。
同じくA区の東側の遺構検出状況です。中央部分は窪地になっています。
郭土層断面:上から7段の曲輪を確認することができました。この写真は、2段目から撮影しています。
斜面の調査状況:木の根っこをはずしながらの調査なので、手間がかかっています。
5月18日に鍬入式を行い、作業の安全を祈願しました。
調査区の周縁部に溝を掘り、遺構検出面までの深さを確認しています。
下大石家にある井戸跡を発掘中です。狭くて深いため、3人がかりでの作業になります。まだまだ深く掘れるようです。
上山南中学校の生徒が、職業体験として発掘に参加してくれました。やさしい作業員さんの指導のもと、とても熱心に掘ってくれました。未来の考古学者になって欲しいものです。
下大石家の中央にあった池跡の完掘状況です。中央の木で囲って深くなっている部分は、魚の寝床でしょうか?
調査区に10メートル間隔の杭を打ち、グリットを設定します。
面整理によって出土した遺物です。左上、鉄製品。左下、管玉。右上下、古銭。
D区の遺構検出後の写真です(東から)。溝跡、ピット跡などが検出されました。
昨年度の排土除去が終わり、調査区の西側から遺構検出のための面削り作業を始めました。
昨年、積雪のため調査を中断せざるを得なかった建物跡を再検出しました。2間×3間の掘立柱建物跡が2棟です。柱根も残っており、乾燥防止にポリ袋で覆っています。
Yamagata Prefectural Center for Archaeological Research