調査区東側の住居跡(ST102)の掘り下げ作業の様子です。
土の層を観察するベルトを設定して、住居の埋まり方を探りながら掘り下げます。
検出した面から40cm下で、住居の床が確認されました。
床の上には、住居の部材と思われる木製品が出土しました。
床の上面では、坏(土師器)や甕の破片が出土しました。
これらの遺物は、住居が埋まった時期を調べるための重要な資料になります。
調査区北側の住居跡(ST101)の調査状況です。
10cm下で、住居の床が確認されました。
住居の壁際からは、横倒しになった状態の甕(土師器)が見つかりました。
記録作業の様子です。
調査区の平面図を縮尺100分の1で作成していきます。
今週から遺構の掘り下げ作業に入りました。
移植コテを使って、慎重に掘り下げていきます。
調査区西側に位置するSX119の掘り下げの様子です。
2.8m×2.1m程の長方形の形をした遺構になります。
掘り下げてみると、底から石製模造品が出土しました。
孔(あな)が2つあいています。
先々週に続き、カマドを設けた住居跡が確認されました。
住居は、4.5m×4.7mの正方形に近い平面形です。
畳の枚数にすると、約13畳の広さに相当します。
当時の住居は、食事や作業する場、寝たりするスペースを
1か所で済ませていたようです。13畳のワンルームといったところでしょうか?
カマドの検出状況です。煮炊きに使われていた甕(かめ)や炭がたくさん見られます。
その両側には、カマドの一部であった石や焼けた土が確認されます。
奥には、煙を屋外に出す煙道(えんどう)が伸びているのが分かります。
古墳時代の勾玉(まがたま)を模した石製模造品(せきせいもぞうひん)が出土しました。
小型品で長さ3.5cm、幅1.4cm、厚さ3mmで扁平な形です。
加工しやすい軟質の石材を使って、生活用具や装飾品などに似せて作った非実用的なもので、
古墳時代の祭祀に使用されたと考えられています。
今週もあまり天気に恵まれない日が続きました。
雨が降るたびに排水作業に時間を費やさなければなりません。
そんな中、今週は調査区の東側を中心に調査を行いました。
ここでは、表土除去の段階から、土師器の甕や壺の破片が多く出土しています。
傷つけないよう慎重に、遺物の縁を探っていきます。
写真は小型の壺(つぼ)の出土状況になります。
破片がまとまっているので、元の形がはっきりとわかります。
調査区中央部の様子です。方形の竪穴住居跡がはっきりと確認されました。
前の写真で、手前に位置していた住居跡です。
住居手前の壁際では、炊事のために用いた竈(かまど)の痕跡が確認されます。
大雨の影響で調査区の大半が水に浸かってしまいました。
調査区にたまった水をスポンジやひしゃくを使って
くみあげているところです
竪穴住居跡から出土した須恵器の壺です。
クビは破損していましたが、それ以外は完全な形で残っていました。
調査区南側でも竪穴住居跡が確認されました。
竪穴住居跡の周辺では、溝状の遺構が確認されました。
畑の畝(うね)跡と思われます。
遺構検出の作業状況です。調査区北側では、
竪穴住居跡と思われる遺構や土坑が多く確認されました。
遺構がたくさん見つかった調査区の北側では、遺物が多く出土しています。
前の写真の場所から竪櫛の一部が出土しました。
見つかったのは、結歯式竪櫛(けっししきたてぐし)と呼ばれる
縦長の櫛で髪留めに使用したと推測されます。
櫛歯の部分は失われ頭部だけが残っていました。
おそらく古墳時代の遺物と思われます。
重機械を使って表土をはいでいきます。
土色の変化や土質の違いに注意しながら、
調査員が指示を出して慎重に掘下げていきます。
表土除去の後に面整理(平らに削る)を行っています。
便利クワを使って、地面を平らに薄く削り、
建物の柱穴など当時の生活の痕跡を探っていきます。
昨年度の調査では、古墳時代の土師器(はじき)が出土しました。
壷(つぼ)や甕(かめ)など色々な器種が見つかっています。
今年は、どんなものが見つかるか楽しみです。
Yamagata Prefectural Center for Archaeological Research