「羽黒神社西遺跡第2次」カテゴリーアーカイブ

羽黒神社西遺跡第2次(6月15日~19日)

 

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6区を南側から撮影したものです。3b層はクロボク土という、1万年前以降に形成されたと考えられる、火山灰を母材とした北村山特有の土壌です。遺跡では、低い地形に厚く堆積しているのが確認されました。

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6区の3b層上面から、15cm程度の川原石を、径40cmくらいに丸く囲った「石囲い炉」が見つかりました。石が赤く変色していることから、火を受けている可能性が高いのですが、石で囲った内部からは、灰や炭などは出てきませんでした。いったい、なんのために作った「炉」なのでしょうか?

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「石囲い炉」の近くで、縄文時代中期の土器が、立ったような状態で発見されました。深鉢形の土器で、「炉」となにか関連があるのでしょうか?


羽黒神社西遺跡第2次(6月8日~12日)

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今週は6区の面整理を行いました。木が倒れた倒木痕がいくつか見つかりましたが、いまのところ目立った遺構は確認されていません。

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調査区の地層の堆積状況を記録するために、20分の1の断面図を作成します。

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6区の2層から、縄文時代の「石匙(いしさじ)」が発見されました。当時のナイフであると考えられています。上部に紐を結わえる部分があるのですが、この石器はその部分が破損しています。

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6月12日には、県内の市町村の文化財担当者の実地研修が本遺跡で開催されました。測量の仕方やデジタル一眼レフカメラでの撮影方法など、さまざまな研修が行われました。


羽黒神社西遺跡第2次(6月1日~5日)

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今週は、北側の調査区に当たる6区を中心に、表土を掘削し、
遺構の検出を行いました。

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新たに掘削した調査区に、東西南北を4m間隔に区切ったグリットの格子点部分にピンを打ち込む作業を行いました。調査区をグリットで区切るのには、遺物がどのグリッドから出土したのかを記録するためです。

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4区の拡張区の2層から、古代のものと思われる砥石が出土しました。第1次調査でも須恵器などの古代の遺物が発見されており、遺跡では古代のヒトびとの何らかの営みがあったものと思われます。

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6区の2層からは、縄文時代後晩期のものと思われる土器片が出土しました。遺跡では、これまで大量の縄文時代中期の土器片と、少量の縄文時代早期の土器片が発見されていましたが、後晩期の遺物は新発見になります。

 


羽黒神社西遺跡第2次(5月25日~29日)

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羽黒神社西遺跡の第2次発掘調査が始まりました。
初日には、事務所・休憩プレハブにて、発掘調査の
開始式を行いました。

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さっそく、今年度に新たに調査する範囲を
バックフォーを使って表土の除去を行いました。

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重機で表土を掘削した調査区の整形を行いました。
壁面を整えたり、木や笹の根を切ったり、
切り株の周りの土を除去しました。

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表土を除去してすぐに、蛇紋岩(じゃもんがん)という特別な石を素材にした磨製石斧が発見されました。
半分に壊れたものですが、昨年度の調査でも、壊れた磨製石斧がたくさん発見されています。
一方で、製作時のクズや未成品はないことから、ここは磨製石斧を使っていた場所であったことを物語っていると考えられます。