7区河川跡を完掘しました。
引き続き、県道北側6区の河川跡の完掘に取りかかりました。調査終了を来週に控え、急ピッチの作業です。
6区河川跡から出土した、内面に黒色処理を施した土器(黒色土器)です。
今週も調査区南西側の柱穴の掘り下げを行いました。この日は天気が良かったのですが、冷たい風が強く吹き付け、なかなかつらい作業環境でした。
調査区内と各遺構の深さや標高を測っています。調査区は意外と凸凹しているため、数値もバラバラです。
包含層の掘り下げの様子です。土師器の甕(かめ)がまとまった状態で見つかりました。写真や図面などの記録をとるために、遺物の周りの土をていねいに外して形を出していきます。
調査区東側でも土師器の甕がまとまってみつかりました。写真上が口の部分、下が底の部分になり、横に倒れた状態で出土しました。甕の高さは、30cm程と推定されます。
高坏(たかつき)といって、食物を盛りつけ使う器になります。逆さまになった状態で見つかりました。台の部分には、飾りとして丸い穴があいています。
今年度の調査は今週をもって終了となります。今回の調査で、古墳時代前期(約1.700年前)の集落跡を確認することができました。来年度は、集落が広がっている北側(写真左側)の調査を予定しています。このたびの調査に協力してくださった皆様に感謝申し上げます。
庄内空港ビルでの展示会は今年で3年目になります。今回は奈良・平安時代に焦点を当て、庄内地方で見つかった遺物や遺跡の写真パネルを展示しております。
この機会にぜひ御覧下さい。
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7区河川跡の掘り下げが続いています。
河川跡から、紡錘車(ぼうすいしゃ こまの回転力を利用して、繊維をねじって撚り合わせ、糸を紡ぐ道具)が見つかりました。中央の穴に棒を通して使用します。
10月31日(土)、発掘調査説明会を行いました。約50名の方々にご参加いただきました。
発掘調査説明会の準備をしています。調査区内に板を敷き並べて見学ルートをつくりました。
平成21年10月31日土曜日に馳上遺跡・西谷地地区の2遺跡の発掘調査説明会を行いました。これは、案内用の看板です。
発掘調査説明会参加者の皆様が、馳上遺跡から西谷地地区まで移動してきました。遺跡を目の前に概要を説明している様子です。
参加者の皆様は、実際に調査区のなかに入り、遺構を近くで見ながら調査担当者の詳しい説明を聞いています。
6区で見つかっている竪穴住居跡の1つです。右の写真は、カマド跡(〇囲みの箇所)を拡大したものです。カマドを構成する石組も出土しており、当時の使用状況をうかがい知ることができます。
6区で見つかった竪穴住居跡は、測量により詳細な図面を作成しました。
7区は、河川跡(水色の範囲)を掘り下げました。大量の土器が出土しています。
7区河川跡から見つかった土器の1つです。割れた箇所が全くない、完形の状態で出土しました。
この度、調査区南西側に無数にある柱穴の検出がひと段落ついたので、調査区全体の写真撮影を行いました。
これが調査区南西側の全体の様子です。外側に溝があり、全体的に柱穴があります。
この日は雨が降るなか、発掘作業を行いました。雨のなか頑張っているご褒美でしょうか、空にはきれいな虹が架かりました。
『馳上遺跡・西谷地地区』の発掘調査説明会を開催しますので、ぜひご参加ください。
◆日時
平成21年10月31日(土)午前10時~
◆集合場所
米沢市大字川井・西谷地(馳上遺跡・西谷地地区発掘調査区)
◆成果
馳上遺跡は、古墳時代中期と奈良・平安時代の集落跡です。今回の調査では、竪穴住居跡・掘立柱建物跡・土坑などの遺構と河川跡が確認され、土師器や須恵器などの遺物が出土しました。また、西谷地地区では中世の掘立柱建物を構成したと考えられる無数の柱穴が検出されたほか、大量の炭や灰が堆積した焼成土坑が見つかりました。
◆連絡先
財団法人山形県埋蔵文化財センター
馳上遺跡発掘調査事務所
担 当 須賀井新人・水戸部秀樹
TEL 090-1068-1844
TEL 090-1068-2751
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