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中山城跡第2次(10月2日〜10月6日)


今週も雨に苦労させられました。雨が入らないようにテントを張っての作業になりました。


新しい調査区の「斉藤家」で遺構を検出しました。どんなものが出るのか楽しみです。


今週はラジコンヘリで空撮を行いました。これから出動するところです。


上大作裏遺跡(10月2日〜10月6日)


拡張した範囲を徐々に掘り下げていきました。遺物が多く出土するのは下層部なので、1回に3cmほどの掘り下げを繰り返し行います。


「ホレ、まだ出やたよ。」土器や石器の小さな破片が主ですが、場所によってはカゴがいっぱいになるくらい出土します。


弥生土器(上)や須恵器(右)に混じって、ヤジリや石箆など石器の完形品も見つかりました。


天王遺跡(10月2日〜10月6日)


堀の壁に沿って、円形の痕跡が密集して見つかりました。土留めのための杭の跡でしょうか。


堀と考えられる遺構が掘りあがりました。幅は約8mあります。2列目の人が並んでいる部分は幅が半分ほどに狭まっており、出入り口に当たると考えられます。


写真奥の田んぼが狭くなっている部分が、堀の延長のように見えます。


行司免遺跡第3次(10月2日〜10月6日)


調査区の南半分は少し掘り下げただけでも、たくさんの遺物が出土し、炭がまとまった状態で検出されます。箸の立っているところは遺物の出ているところを示しています。黒いまとまりが炭の集中している箇所です。


須恵器の底に墨書がありました。片方は「天」と読むことができそうです


檜原遺跡第2次発掘調査説明会

檜原遺跡第2次調査の説明会を開催します。
ぜひご参加ください。

日時 平成18年10月25日(水) 午後2時〜

場所 南陽市大字中落合字檜原 檜原遺跡第2次発掘調査地内 地図

成果
当遺跡は、奈良・平安時代、中世前期を中心とした集落跡です。
調査の結果、板べいをめぐらした鎌倉時代の建物跡(2面にひさしを持つ2間×3間の掘立柱建物跡など)、木組みの井戸跡が見つかっています。
別の場所では、平安時代の土器と、鉄の生産に関連する作業場とも考えられる、2m×4mほどの真っ赤に焼けたくぼみが見つかりました。

問い合わせ
現場携帯 090-4634-1101
埋蔵文化財センタ- 023-672-5301


中山城跡第2次発掘調査説明会

中山城跡第2次調査の説明会を開催します。
ぜひご参加ください。

日時 平成18年10月27日(金) 午後2時〜3時

場所 上山市中山 中山城跡遺跡発掘事務所 地図

成果
戦国時代に築城されたとされる中山城は、村山地方と置賜地方の境界にあり、江戸時代には上杉氏の北の防衛拠点であった山城です。
天守山と前森山の間の急傾斜な狭い場所に上杉家家臣の武家屋敷跡(家中屋敷)と段差のある曲輪跡があります。ここからは、昔の道路、井戸、建物の柱穴や、墓などか見つかり、擂鉢、碗、鉢、皿、徳利などの近世陶磁器、古銭、石臼、砥石などが出土しています。また、漆をこすために用いられた布が出土し、家中屋敷で行なわれていた漆塗りを裏付けます。
また、伊達氏と深い関わりのある内耳鍋も出土しました。
遺跡の南側の一部が今年度から調査範囲に追加され、炉、柱穴、縄文土器、石器、古代の土師器、須恵器等が出土しました。

問い合わせ
現場携帯 080-1680-4066
埋蔵文化財センタ- 023-672-5301


加藤屋敷遺跡発掘調査説明会

加藤屋敷遺跡の説明会を開催します。
ぜひご参加ください。

日時 平成18年10月27日(金) 午前11時〜

場所 南陽市川樋字加藤屋敷 加藤屋敷遺跡発掘事務所 地図

成果
加藤屋敷遺跡は、奈良・平安時代を中心とする集落跡です。現在まで竪穴住居跡4棟、井戸跡、溝跡、河川跡などが見つかっています。
溝跡や河川跡からは、須恵器(すえき)の坏の完形品や小形の勾玉(まがたま)などが出土しています。また、深さ20〜40cmの遺物包含層が広範囲にわたって堆積しており、多くの土師器(はじき)片や須恵器片が出土しています。その他にも、砥石や木簡と思われる木製品、さらには縄文時代後期から晩期の土器や石器、弥生土器の小壺など多様な遺物が出土しています。
こうした遺構や遺物は、この地域に暮らした人々の居住地域の変遷や生活を考えるうえで貴重な資料となります。

問い合わせ
現場携帯 080-1687-3379
埋蔵文化財センタ- 023-672-5301


上大作裏遺跡・天王遺跡発掘調査説明会

上大作裏遺跡・天王遺跡合同の発掘調査説明会を開催します。
ぜひご参加ください。

日時 平成18年10月28日(土) 午後1時〜

場所 南陽市大字砂塚字大作前 上大作裏遺跡発掘調査地内(集合場所・駐車場) 地図
南陽市大字漆山字天王字塚原二 天王遺跡発掘調査地内

成果
<上大作裏遺跡>
上大作裏遺跡は、遺跡範囲が東西約320m・南北約80mと推定される集落跡で、旧吉野川の河岸段丘上に立地しています。見つかった遺構は、狩猟のための落とし穴や廃棄穴(土坑)が主で、集落の外縁部にあたると思われます。遺物はその大半が縁辺部の落ち込み内から出土しており、弥生時代中期の土器・石器と、平安時代の土器片が混在した状況で出土しています。
<天王遺跡>
天王遺跡は、奈良平安時代・中世前期を中心とした集落跡です。
調査の結果、溝跡、河川跡、井戸跡、柱穴などが見つかっています。また、地面を方形に掘り込んだ溜め池状の遺構も見つかりました。遺物は奈良平安時代の土師器・須恵器、中世陶磁器、茶臼などが出土しています。今回の調査では、溜め池、溝といった灌漑施設、周辺に所在するものも含めた板碑などの宗教施設など、様々な側面から中世集落の構造を解明する手がかりを得ることができました。

※集合場所・駐車場は上大作裏遺跡です。上大作裏遺跡から天王遺跡まで徒歩(約10分)で移動していただきます。

問い合わせ
現場携帯 090-4631-4332
埋蔵文化財センタ- 023-672-5301