今週は、おもに調査区の南側に当たる5区で調査を行いました。
5区の2層下部からは、口縁部付近に小さな孔が開けられた「有孔鍔(ゆうこうつば)付き土器」の破片が発見されました。この土器の表面には、一部分に赤や黒の色が残っており、彩色された可能性があります。
棒状の「ヘラ形石器」が発見されました。5区以外でも、これまでの調査でいくつか発見されていますが、上下両端部に残された痕跡から、ノミのような工具として使われた可能性が考えられます。
5区の東側では、山道の造成を免れた、1個体と考えられる土器片の集中部が発見されました。
7区の調査状況です。
連日炎天の下、遺構の精査と記録を進めています。
7区大型土坑です。土層観察用ベルトを残し掘り下げます。
土層の堆積状況を断面図として計測して記録します。
土層断面を観察し、土の色や性質、含まれるものを記録します。
P-2区を完掘しました。狭い調査区ですが、北側から竪穴住居の跡が見つかりました。
P-3区の南半分からは建物の跡が見つかりました。
今後の調査に期待です。
M-3区では下層の調査を行いました。
近世の遺構が見つかった層の約80cm下から古代の遺物が出土しました。
7区の全景写真を撮影しました。
フィルム式の中判カメラとデジタル一眼レフカメラを使います。
今週から7区の遺構精査をはじめました。
まずは新しそうな遺構から掘ります。
戦後に埋め戻された井戸を掘り上げた状況です。一部石組みが残っていました。
現在は水が全く湧いていませんが、作られた当時は底の砂の層から水が湧いたのでしょう。
先週から調査を開始したP2区で遺構検出を行いました。
調査区内は6畳ほどの狭さで、4~5人入れば目一杯です。
M3区のSK2131土坑では廃棄された瓦と石がまとまって出土しました。
黒瓦と白い石のコントラストが鮮やかです。
今週、M3区は遺構の掘り下げが終了しました。
遺構からは主に近世の遺物が出土しました。
6区の調査が一通り終わり、写真や平面図や断面図などの記録作業を行いました。
調査区の南側にあたる5区の調査を行いました。
5区は傾斜のきつい斜面地ですが、多数の縄文中期の遺物が発見されました。
3区の2層の除去が終わり、2層下位の遺構の検出を行いました。
5区の倒木によって動かされた土層の中から、小型の磨製石斧の一部が出土しました。蛇紋岩という特殊な石を素材にしています。蛇紋岩は、近隣では産出していないことから、遠くから運ばれてきたものと考えられます。
大雨で泥水が調査区に流入してしまいました。
水はけが良い所なので、シートの上にしか水は溜まりません。
気を取り直して遺構検出作業です。
ほぼ終わったので、次週に写真撮影をします。
M-3区の調査は終盤に差し掛かりました。
遺構の断面を図面や写真に記録したあと、完掘しています。
今週は新たにP-3区の南半分と、その東側に位置するP-2区の調査を開始しました。
P-2区です。調査区の中央で、コンクリート製の枠と、それを囲む石組が出てきました。
今週も、4区拡張区と3区拡張区の掘下げと遺構検出を行いました。4区は遺構がはっきりとしませんが、縄文時代中期の土器や石器がたくさん発見されました。
今週は、35度を超える、うだるような暑さの中での作業でした。こまめに水分と休憩を取り、熱中症に気を付けながら調査を進めました。
南側斜面の3区拡張区では、いくつかの土色変化部が認められました。何らかの遺構があるものと思われます。
4区拡張区の3層から、宮城県の加美町にある湯倉(ゆのくら)産と考えられる黒耀石のカケラが発見されました。黒耀石は他の石材に比べて割りやすく、また鋭利な縁辺が得られます。それに見た目も綺麗なので、当時はたいへん重宝された石器の石材であったことが考えられます。本遺跡ではこのカケラ以外にも、黒耀石製の石器がいくつか発見されています。
9区の調査が終了したので、重機で調査区を埋め戻しました。
今週は7区の遺構検出作業を進めています。
新しそうなものから、ちょっと古そうなものまで。色々な遺構が確認できます。
Yamagata Prefectural Center for Archaeological Research