午前中の雨が上がった午後、水はけの良い場所を選んで遺構の掘り下げを行いました。
狭い調査区、お互いにぶつからないよう気をつけながら作業します。
石や焼土が出土した大型の遺構です。大きな石がまとまっている所や、底面に石が敷き詰められたようなところ、土と石を一緒に投げ入れられたような所など、場所によって石の状況が異なっています。
上の遺構から出土した青磁のお碗です。外側に雷文(四角い渦巻き模様)が施されています。15世紀後半頃と考えられます。
川前2遺跡ではクルミの最盛期を迎えています。いつも休憩に利用しているクルミの木からも、沢山の実が落下しています。拾った実は出前授業など、これからのセンターの様々な活動に利用される予定です。
古墳時代前期(4世紀前半)の住居跡の完掘状況です。4本の柱穴と炉跡が検出されました。
今週も古墳時代前期の土器(調査区中央付近)が多数出土しました。
そのアップ写真です。手前はほぼ完形の甕です。
先週のトレンチの横にさらにトレンチを入れ、溝が続いていることを確認しました。
溝は地山を含んだ土で人為的に埋められていました。
土塁脇の4本のトレンチいずれからも溝の跡が見つかりました。
溝は現在の地形の段差に沿って掘られているようです。
大きな不定形の遺構を掘り下げると、こぶし大の石がたくさん出てきました。
焼けた土や炭も見つかっています。
寒河江中央地区農免農道整備事業の概要はこちらからどうぞ。
16-17グリッド集中地点の土器を取り上げています。一つ一つ壊さないように記録を取りながら、土を剥がしていきます。
最後に土器が埋まっていた状態の断面を記録しています。
台風9号が通過した前日(9月6日)、遺跡の北東にはきれいな虹がかかっていました
上の寺遺跡は農道の建設にともなって発掘調査を行なっています。
事業の概要について は、寒河江中央地区農免農道整備事業のホームページをご覧ください。
それでは、今週の上の寺遺跡です。
B区の遺構を検出した様子です。柱穴や土坑、不定形の大きな落ち込み状の遺構などが見つかっています。
A区の土塁脇にトレンチを入れました。写真奥が土塁です。
土塁から2mほどの位置に、溝が掘られていることがわかりました。土塁に伴う堀なのでしょうか。
今週は雨が降り続き、発掘調査は2日間しかできませんでした。16‐17グリッドから出土した古墳時代の土器の出土状況の図化作業に取りかかりました。
調査区中央付近の古墳時代の堆積層を掘り下げているところです。北側ほどではありませんが、やはり土器が出土しています。
新しい調査区(A区)の調査を開始しました。
まずは表土を重機ではがします。
左側の土手は、上の寺遺跡の中心部と考えられる場所を囲む土塁です。今回は土塁の外側を調査します。
上の写真の地区から一段下がった地区(B区)です。先々週のトレンチ調査をしている斜面の上にあたります。
古墳時代前期の中型の壺形土器が出土しました。埋められた状態を確認するため、半分を断ち割りましたが、掘り込みは確認できませんでした。
その壺形土器を取り上げているところです。包帯を巻き付けて壊れないようにしています。
取り上げ作業は無事終了しました。
出土した古墳時代前期(4世紀後半)の土器の写真撮影を行いました。
そのアップの写真です。小型の甕や壺が纏まっています。洪水の頻発地帯でしたので、洪水が起こらないように願って配置された特別な土器の可能性があります
C区の調査に入りました。斜面の段々の年代や構築方法を調べるために、杉の木の間をぬって6本のトレンチを入れました。
段差は高いところでは人の背丈ほどもあります。土の運搬に一苦労です。
先週出土した青磁碗です(左)。内面にはスタンプで花の模様が施されています。
写真右は同じ時期の青磁碗の参考品です。このような形であったと考えられます。
先週古墳時代前期の小型の土器がまとまって18個出土しました(写真奥)が、今週はその近くから小型壺と甕が一緒に出土しました(写真手前)。
古墳時代前期の小型壺と甕の出土状況のアップの写真です。
連日の猛暑で厳しい発掘作業が続いています。作業の合間にクルミの木陰で休息を取っているところです。皆さんお疲れ様です。
Yamagata Prefectural Center for Archaeological Research