
今週も杭の抜き取り作業を行いました。穴が深くなってくると、紐付きのバケツを使って土を引き上げます。

遺構検出面から1mほど掘り下げると、白色の粘土層が確認できます。大半の杭が太さに関係なく、杭が効く粘土層まで打込まれていました。縄文人も盛土を築くためにしっかりとした基礎工事を行っていたようです。

ほぼ全ての杭を抜き終えた現場の様子です。今週で現場での作業は終了です。

現場の撤収作業を行いました。12月に入っても比較的天候に恵まれ、無事に調査を終えることができました。残り一週間は土壌の洗浄を行います。
平成27年度発掘調査速報会『発掘やまがた最前線2015』を開催します。
日時 平成28年2月28日(日)13時(12時開場)
場所 山形県生涯学習センター 遊学館(山形市緑町1-2-36)
平成27年度に当センターで発掘調査を実施した4遺跡5地点の報告の他、山形市教育委員会による山形城跡本丸、二の丸の成果報告もあります。
ぜひご参加下さい。


盛土遺構の完掘状況写真の撮影を行いました。
打込まれている杭は、真っ直ぐなもの、斜めのものなど様々です。

現地での調査日数も残り少なくなってきたので、悪天候でも何とか調査を進めています。

盛土周辺の杭の断面の様子です。さほど太くない杭でも、1m近く打込まれているものもあるため、掘るのも一苦労です。

悪天候をものともしない作業員の皆さんの尽力で、無事に下層の調査を終えることができました。下層からはカマドをもった住居跡と溝跡が見つかりました。

最後の調査区の埋め戻しを行いました。市街地での調査ということで、いずれも狭い5か所の調査区でしたが、古代・中世・近世とさまざまな時代の人々の痕跡が見つかりました。

最終日も荒れた天候の中での器材搬出となりましたが、今年度も無事に調査を終了しました。近隣の住民の皆様、関係各所の皆様、ご協力ありがとうございました。

2基目の盛土遺構を検出しました。1基目の盛土との間に土が堆積し、1つの大きな盛土のように見えていたようです。

盛土遺構の断面の様子です。2基とも粘土や砂を用いて盛土を築いています。盛土の下からは数多くの打込み杭が見つかっています。

雨による排水路の増水で、調査区が水没してしまいました。来週からまた仕切り直しです。

調査と並行して、土壌の洗浄を行っています。泥の中には未分解の植物や細かな遺物が含まれているので、洗浄後に選別作業を行います。

空中写真撮影を行いました。周辺は水田地帯となっていますが、かつては山麓付近まで湿地帯が広がっていました。現在は高速道路の工事が進められています。

土層観察用のベルトを残して、盛土遺構を掘り下げています。盛土の下からは、多数の打込み杭や、数本ながら横向きの丸太材も見つかっています。

盛土遺構からは離れた調査区の西端から、壺型の彩漆土器が出土しました。赤漆は刻一刻と退色が進むため、写真撮影後に急いで取り上げをおこないました。

写真上が口の部分になります。赤漆の上に、黒漆で文様を描いています。これまでの調査でも文様の描かれた彩漆土器は出土してますが、このような形の彩漆土器がほぼ完形で出土したのは初めてです。

下層の遺構検出を行いました。明るい色の地山に暗い色の土が堆積した溝跡が見えています。

悪天候が続いた週でしたが、調査が最終盤のため、雨をおして作業を行いました。

最後の調査区、P-1区の完掘全景を撮影しました。次週は一部残っている下層の調査を行います。
Yamagata Prefectural Center for Archaeological Research