水林下遺跡第2次(10月18日~22日)


引き続き旧石器が出土する予想範囲の調査を行いました。連日のように降ってくる雨に悩まされながらの調査となりました。


旧石器が出土するローム層から、磨製石斧が出土しました。日本では、3.8万年から2.9万年前にあたる後期旧石器時代前半期では、刃の部分を研磨する「刃部(局部)磨製石斧」がよく出土するのですが、これまでに県内では発掘調査による出土例がありませんでした。出土した磨製石斧は、残念ながら破損したものですが、山形県内では初の事例となります。そして、県内最古の磨製石斧でもあります。今後、用いられた石材や製作技術、破損の状況などについて、詳細な分析を行う予定です。


段々と日が短くなっていくのを、1日の作業を終え、調査事務所に戻りながら感じます。遺跡そばの女鹿漁港からは、日本海に落ちていく夕日をみることができます。