遺構の掘り下げを進めています。写真は溝跡を掘り下げている様子で、溝の中心部分が一段深くなるような構造をしているようです。
同じ溝跡を南方から見た様子です。この溝は、奥の農業用水路をはさんで北側の調査区まで伸びています。
今回新たに重機で表土を削ったところにジョレンをかけて、いつものように面整理をしていきます。
面整理が終わったところから、石灰で白線を引き、遺構の輪郭に印をつけていきます。
白線を引き終わった調査区です。前半で調査した部分(右奥)から続いている長い溝や柱穴、土坑などが確認できました。
週の半ばに、ラジコンヘリを使って測量用の空撮を行いました。
空撮が終わり、重機による最後の表土除去に入りました。これまで排土置場としていた調査区南側部分の土を取り除いていきます。
斎串(いぐし:災いを除ける祓いの道具)の出土状況です。井戸跡の掘方(ほりかた:井戸枠の外側の部分)から同じ形をしたものが大量に出土しています。
出土した斎串(いぐし)の一部です。写真のような両端を斜めに切った形のものが50本近く出土しました。
遺物包含層から須恵器の坏が出土しました。2枚が重なり、ほぼ完形であることがわかります。右上が土を取り、綺麗にした状態です。
記録作業を行ったのち、1枚目を取り上げました。2枚目も残念ながら割れてはいましたが、破片がすべてあるので元通り復元できそうです。
今週は再び重機が入り、今まで通路として使用していた部分の表土を除去しました。
表土を除去したところから、ジョレンをかけて面整理を行い、遺構検出していきます。
溝跡から古銭が出土しました。表面をよく見ると、「寛永通寶(かんえいつうほう)」と刻印されています。江戸時代に広く流通していた銭貨です。
今週は連日の雨により、毎日排水作業からのスタートでした。雨で滑りやすくなっているため、注意して作業しています。
雨の合間を見ながら、事務所や調査区周辺の環境整備も行いました。
遺構を掘り下げていったところ、井戸跡であるということがわかりました。中からは写真のような完形に近い須恵器の坏(つき)のほか、大量の古代の土器や数点の墨書土器が出土しています。
出土した墨書土器です。割れたり欠けている個体もありますが、おそらくすべて同じ文字が書かれていると思われます。
今週は掘り残した遺構の掘り下げや遺物の取り上げ、記録作業を行いました。
20日は雨で現場に入ることができず、撤収に向けて器材の整理を行いました。
22日に調査が終了し、撤収作業を行いました。今後は整理作業業務に移ります。
大きな溝の通路用に掘り残していた部分を崩し、遺物の取り漏らしのないようにします。
発掘器材をトラックに詰めて調査終了です。これからは発掘調査報告書の刊行に向けて整理作業に入ります。
Yamagata Prefectural Center for Archaeological Research