
土坑から斎串(いぐし)が出土しました。今まで井戸跡から大量に出土していた両端を斜めに切った形状のものとは違って、人形(ひとがた)に近い形状をしている斎串です。

金曜日には3回目の空撮を行いました。調査区の奥に見える鳥海山はすっかり雪景色です。

≪PDFデータ≫(山形県教育委員会作成)
既刊の平成30年度 発掘調査速報会資料をweb公開いたしました。
ご一読ください。
なお「刊行物(調査報告会資料)」メニューからもダウンロードできます。

今週は雨風に悩まされる週となりましたが、合間を見て調査を進めています。平安時代の溝跡からは、土師器や須恵器の土器がまとまって出土しています。時期的には平安時代中~後期となりそうです。

上の写真の溝跡のすぐそばにある土坑です。こちらからも土器がまとまって出土していますが、時期は溝跡よりも少し古く、奈良~平安時代前期頃となりそうです。

11月9日の土曜日に現地説明会を開催しました。雨模様の天気の中、約40名もの方々にご参加いただきました。

雨で足元の悪い中でしたが、希望者には現地での遺構の説明も行いました。
これまで未登録だった三条遺跡第2・3次の発掘調査報告書を『全国遺跡報告総覧』に登録しました。
三条遺跡第2・3次発掘調査報告書
これで当センターで刊行した報告書は全て閲覧可能となりました。
報告書の一覧はこちらです。
ぜひご活用ください。

記録作業のために土坑の中や断面を綺麗にしています。綺麗にしたのち、土器の出土状況や土の堆積状況の写真を撮影します。

週の後半には2回目の空撮を行いました。以前紹介した柱穴列(左側の白丸部分)や先週紹介した掘立柱建物跡(右側の白丸部分)の様子がよくわかります。

南側の調査区を横断する長い溝跡を掘っています。スコップや移植ごてを使い分けながら、遺物を傷つけないよう慎重に掘り進めています。

新たに掘立柱建物跡(ほったてばしらたてものあと)が検出されました。3間×2間の建物跡のようです。
11月9日(土)に上曽根遺跡の発掘調査説明会を行ないます。
溝跡の掘り下げ
井戸跡から出土した斎串
上曽根遺跡の発掘調査は昭和63年に行われた第2次調査以来、3回目になります。今回の調査により奈良・平安時代の井戸跡や溝跡、土坑などが多数確認されました。遺物は墨書土器や祭祀に使われた斎串が出土したほか、多くの須恵器や土師器が出土しています。
現地説明会案内(PDF)
日時:令和元年11月9日(土) 午後1時30分~(小雨天決行)
調査遺跡:上曽根遺跡
場所:酒田市上野曽根字上中割(地図)

北側の調査区の溝跡を掘り下げました。新しい時代の溝跡に切られていますが、検出面からもいくつか土器が出土している溝です。

掘り下げていくと、数点の土器が出土してきました。なかからは完形に近いものや接合すると元の形に復元できそうな破片がまとまって出土してきました。
11月24日(日)に『考古学&遺跡発掘調査のお仕事参観日』を開催します。
なかなか入る機会のないセンター内の設備や実際に行っている整理作業の見学、勾玉作りの体験ができます。
センターで行っている発掘調査の報告書作成業務等の見学を通して、山形県内の遺跡や考古学の面白さを紹介します。
多くの皆さまのご来場を
心よりお待ちしております。
お仕事参観日チラシ(PDF684KB)

Yamagata Prefectural Center for Archaeological Research