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藤島城跡第7次(2018年5月28日~6月1日)

藤島城跡の調査が始まりました。庄内農業高等学校の敷地内に新しいライスセンターを建設する予定地が対象です。初めに、調査する範囲をロープで設定しました(赤線で示した範囲)

バックホウにて、表土を取り除いていきます。土の色や質を確認しながら、慎重に掘り下げていきます。


体験学習:山形聾学校(5月17日)

山形聾学校の児童2名と教員の方がセンターの見学にいらっしゃいました。
はじめて直にみる土器や土偶にびっくり!

火起こしや凹み石をつかったクルミ割り、縄文クッキーづくりの体験をしました。
この日は湿度が高かったので、なかなか火が起きず四苦八苦しました。

おしまいに、センター調査員に縄文時代のことについて、いろいろ質問をしました。
教科書では学べないことについて、知ることができました。


整理室からこんにちは 速報会直前特集3(八幡一遺跡第2次)

八幡一遺跡第2次(川西町)では、平成26年度の第1次調査区に隣接する地点で調査をおこないました。
◆今年度の調査の様子はこちらからどうぞ◆


第2次調査区の空撮写真です。狭い範囲でしたが、井戸が多数見つかりました。ただし水が湧くものは少なく、本当に井戸だったのかどうか検討しなければなりません。


第2次調査で見つかった井戸です。深さは3mで、掘り上げるのがとても大変でした。図面を作成するのも大変なので、デジタルカメラで撮影した写真を使って3Dモデルを作成しました(写真右)。専用のソフトが必要ですが、今後普及していく技術だろうと思います。


第1次調査(平成26年度)で見つかった須恵器小型壺の底部破片です。底部に『佛法爲』と刻まれています。9世紀前半頃の土器であり、近くに仏教に関する施設があったことをうかがわせる出土品です。


整理室からこんにちは 速報会直前特集2(山形城三の丸跡第20次)

国道112号の拡幅工事に伴う山形城三の丸跡の発掘調査は、大手町から城北町にかけての東西に長い範囲を平成23年度から毎年実施してきました。
◆今年度の調査の様子はこちらからどうぞ◆


各調査区からは陶磁器を中心に多くの遺物が出土しており、現在は磁器の接合作業を進めています。


接合作業を終えた瀬戸美濃の陶器の一部です。奥は17世紀の天目茶碗と小型天目、18世紀の腰錆碗、手前は16世紀末の折縁皿です。


肥前の陶磁器も多く出土しました。奥は16世紀の青磁碗、16世紀末~17世紀初の皿、17世紀後半~18世紀初の刷毛目碗、手前は17世紀半~18世紀の染付です。
陶磁器類はおおむね16世紀末~20世紀初までの様々な産地や種類のものが大量に出土しました。整理作業を進めていくことで、当時の習俗や流通など暮らしの一端が見えてきました。


整理室からこんにちは 速報会直前特集1(野田遺跡・下中瀬遺跡)

「山形県発掘調査速報会2017」の開催がいよいよ今週末に迫ってきました。当センターからも今年度に発掘調査した遺跡の発表があります。そこで、今週はそれらの遺跡の整理作業の様子をご紹介したいと思います。

野田遺跡・下中瀬遺跡(遊佐町)では塩づくりに使われた土器や、斎串(いぐし)と呼ばれる木製の道具が多く見つかりました。
◆今年度の調査の様子はこちらからどうぞ◆


下中瀬遺跡では製塩土器の接合作業をおこなっています。製塩土器は海水を煮詰めて塩をつくるために使われた土器です。熱を受けているためもろく、バラバラの状態で出土するので、接合する面を探すのも大変です。


接合するものはチャコペンシルで印をつけたり、洗濯ばさみで仮どめをします。全体の形が見えてきたら、径などを計りながら接着剤でくっつけていきます。


こちらは野田遺跡で出土した斎串(いぐし)です。土坑の中からまとまって出土しました。斎串は古代のお祭りの道具で、頭部を山形に加工したり先端部を尖らせたりしています。

 

 


お知らせ:「山形県発掘調査速報会2017」について(3月11日)

平成30年3月11日(日)に「山形県発掘調査速報会2017」が開催されます。
県内各地の最新の調査成果の発表のほか、出土遺物の展示・解説もございます(報告遺跡の詳細は下記をご覧ください)。皆様のご来場をお待ちしております。
※入場無料。申込みは不要です。


チラシ(PDF

日時:平成30年3月11日(日) 13:00~16:20(開場12:00)
会場:遊学館 2階ホール(山形市緑町1-2-36)[地図]
※県営駐車場の割引があります(入館時と退館時に1階総合案内受付に駐車券を提示してください)。

主催:山形県教育委員会
共催:山形市教育委員会・米沢市教育委員会・公益財団法人山形県埋蔵文化財センター

問い合わせ先(主催)
 山形県教育庁 文化財・生涯学習課
(文化財振興担当)
〒990-8570 山形市松波二丁目8-1
TEL:023-630-2879・2880


研究紀要刊行事業等へのご協賛ありがとうございました

平成29年11月~12月
研究紀要刊行事業等へ協賛をいただいた皆様
温かいご支援どうもありがとうございました。

◆法人・団体の皆様(五十音順)
環清工業株式会社 様
株式会社サンライズ機工 様
中山地区会 様
山形県教育庁文化財・生涯学習課有志ご一同 様
公益財団法人山形県生涯学習文化財団 様
当ホームページへの掲載を希望されなかった方 2団体 様

※計7法人・団体

◆個人の皆様(五十音順)
青山 崇 様
阿子島 功 様
安彦 政信 様
稲村 圭一 様
大類 誠 様
小笠原 正道 様
奥山 賢 様
小野 忍 様
菅野 滋 様
草刈 信博 様
齋藤 稔 様
佐藤 鎭雄 様
佐藤 庄一 様
渋谷 孝雄 様
角屋 由美子 様
竹田 純子 様
中嶌 寛 様
長橋 至 様
瀬 渉 様
松田 国明 様
向田 明夫 様
村山 賢司 様
渡邉 弘明 様
当ホームページへの掲載を希望されなかった方 23名 様

※計46個人

いただいた貴重なご寄附1,348,000円は、研究紀要刊行事業をはじめとする普及啓発事業充実のため、有効に活用させていただきます。誠にありがとうございました。

◆理事長から感謝状が贈呈されました◆

環清工業株式会社 様 (平成29年11月22日)


株式会社サンライズ機工 様 (平成29年12月12日)


お知らせ:埋蔵文化財センター『考古学講座』を開講します

平成29年度『考古学講座』として、2種類の講座を開講します。「センター談話会」は、センター職員による個人研究の発表会・勉強会です。また、「特別講演会」は、センターの職員研修として実施するものですが、一般の方の聴講も大歓迎です。

聴講は無料で事前申し込みも必要ありませんので、お気軽にお越しください。

『考古学講座』チラシ(PDF)

センター談話会
第1回:3月1日(木)18:00~19:00
テーマ『墨書土器から見た山形県の古代氏名』(植松暁彦)
第2回:3月8日(木)18:00~19:00
テーマ『漆の考古学はじめの一歩 ~漆から何がわかるのか~』(木村恵理)

特別講演会
日時:2月20日(火)9:50~11:55
演題:『中国鄴城における仏教考古学上の重要発見と研究』
講師:東北学院大学大学院客員教授 何 利群 氏
解説:東北学院大学教授 佐川正敏 氏

場所:(公財)山形県埋蔵文化財センター 1階 多目的ホール
(正面玄関より入ってすぐ右手の部屋になります。)

その他:特別講演会は、講演開始後や満席の場合は入場をお断りすることがあります。お早めにお越しください。