空撮後に堀跡西岸の上面を少しずつ削り、馬出の入り口に至る土橋部分の精査を行いました。
土橋部分の南側の状況です。前週の調査速報にあげた1枚目の写真と比べて見てください。堀岸の杭列が胴木近くまで続くことが判明しました。杭列の背後に薄い板材を添え、拳大の丸石を詰めているようです。
土橋の中央部から北側にかけての状況です。北側も南側と同様に杭列背後の板材や丸石が上面で確認できますが、中央部は上面に丸石があまりなく一段掘り下げると認められるという違いがあります。
空撮後に堀跡西岸の上面を少しずつ削り、馬出の入り口に至る土橋部分の精査を行いました。
土橋部分の南側の状況です。前週の調査速報にあげた1枚目の写真と比べて見てください。堀岸の杭列が胴木近くまで続くことが判明しました。杭列の背後に薄い板材を添え、拳大の丸石を詰めているようです。
土橋の中央部から北側にかけての状況です。北側も南側と同様に杭列背後の板材や丸石が上面で確認できますが、中央部は上面に丸石があまりなく一段掘り下げると認められるという違いがあります。
調査区西辺(県道側)の土留め矢板から外れて、石積み列が検出されました。石積み列の裏側には、握りこぶしより小さな石が詰め込まれています。
石積み列はところどころ壊され、とくに北側では石の抜き取られた箇所が目立ちますが、調査区全体にわたって南北方向にまっすぐ並んでいます。
遺構検出が完了したところで空撮を実施しました。今回発見した石積み列(写真左下)は、荘内神社を取り囲む鶴ヶ岡城跡本丸堀の東辺に平行して位置しています。
調査区の環境が整ったところで、重機による表土掘削を実施しました。調査区が狭いので、比較的小型の重機でも調査区幅の半分以上がふさがってしまいます。
バックホーのバケットが届く4~5mずつ調査区幅の半分だけ掘り、土層断面の記録後に残り半分を掘り下げていきました。
表土除去が完了した場所から、人力で丁寧に土を削り、遺構がないか確認していきます。
仮設土留工事のほか、調査区の環境整備を進めました。単管パイプで足場を組み、安全施設として仮囲いを設置しています。
電柱から電線を引き込んでコンセントボックスを設置しました。これで水中ポンプを使った調査区の排水が可能になります。
測量で使用する基準点の設置も実施しました。設置作業中は重機の振動等で誤差が生じないように、手掘りで表土を掘り下げています。
調査現場(写真中央)は、荘内神社の大鳥居(写真左)のすぐ近くです。鶴ヶ岡城二の丸の出入り口にあたる場所で、「馬出(うまだし)」という防御施設の堀と土塁が見つかると予想されます。
東西幅4mの狭い調査区で地表下3m近くまで掘り下げる可能性があるため、表土掘削前に長さ9m以上の矢板を圧入する土留工事を行いました。これで調査区壁が崩れる心配はありません。
仮設土留工事が終盤にさしかかってきたタイミングで発掘作業員の雇用を開始しました。来週から表土掘削を開始する予定です。