
調査区南側の遺構検出に入りました。今週は好天が続き、作業は順調に進みました。

南側の調査区では、西側の範囲で柱穴や土壙などの遺構が数基確認されました。

遺構をきれいに検出した後、溶いた石灰で遺構の周りをマーキングしています。

ほぼ元の状態をとどめた形で、縄文土器が出土しました。

最上川の河岸段丘の旧地形が確認できます。

調査区奥の部分に掘ったトレンチ(調査用の溝)の断面図をとっています。高低差が4m近くもあるため、3段階に分けて測量しています。

調査区中央部分から、へら状石器が出土しました。へら状石器は、木や骨を切ったり、皮をなめしたりする道具として使われていたと考えられるものです。

天気のいい日には、調査事務所からきれいな鳥海山が望めます。

重機による表土の取り除きが終わり、本格的に遺構を探す作業が始まりました。古墳時代から平安時代にかけての住居跡がいくつも重なっています。

調査区周辺にはさくらんぼ畑が広がっています。さくらんぼの実は日々赤みを帯びてきています。遠くに雪をかぶった月山も見えます。

先週お伝えした土塁脇の溝をさらに掘り下げました。
陶器や焼けた土、釘などが出土しています。

上の溝から出土した陶器です。両面に鮮やかな緑色の釉薬がかけられています。

石がまとまって出土した場所です。
石に混じって宝篋印塔(ほうきょういんとう)が出土しました。

調査区の範囲をはっきりさせるため、周りの壁切り作業を行いました。

壁切りを行ったところ、石器を剥ぎ取った残りの部分コア(石核)が見つかりました。

雨が朝から降り続いたため、調査区には入らず、事務所の周りと国道344号沿いの除草作業などの環境整備を行いました

先週に引き北半部の面整理作業の様子です。東西に伸びる溝状の遺構が検出されました。

柱穴跡と思われる遺構から須恵器甕の破片が出土しました。

先週に引き続き、重機を使用して表土を取り除く作業を行いました。今週は竪穴住居の跡と思われる遺構が見つかりました。白線で四角に囲われた部分が住居の跡です。

赤色に塗られた古墳時代の壺が出土しました。出土した時が最も鮮やかに見えます。

竪穴住居の一角を慎重に掘り下げていきます。

口の部分の円い形がほぼ分かる状態で土器が出土しました。

土層の断面から、炉の跡と思われる焼土の状態を観察します。

写真左上のサクランボがある部分は、自然地形の尾根を削りだして土塁のようになっています。
この土塁にほぼ並行して幅2mほどの大きな溝が見つかりました。

溝の一番上の層は大小の石がまとまっている部分があります。
溝を埋めるときに石を投げ込んでいたようです。

石のそばから中国産の磁器の皿が出土しました。
底の形が碁石を入れる容器に似ていることから、碁笥(ごけ)底の皿と呼ばれています。
遺物の年代から、16世紀頃にこの溝が埋まったことがわかりました。
Yamagata Prefectural Center for Archaeological Research