今週から2週間の日程で、インターンシップとして米沢女子短期大学の学生2名が、発掘調査の仕事体験に来ています。
はじめに自己紹介を行い、その後、調査区内で遺構の掘削や精査など、実際の発掘調査を体験しました。
空中写真撮影に向け、掘立柱建物跡の柱跡の掘り下げを行いました。
柱跡は、写真からもわかるように、大人1人がすっぽり入るくらいの大きさです。
お盆前に現地説明会を終え、今週は空中写真撮影を行いました。
写真は、北方向から撮影したもので、東北中央自動車道の福島‐米沢間の工事が着々と進んでいることがわかります。
現在の調査区も、調査終盤に差し掛かってきました。
図面や写真撮影が終わった遺構から、次々と完掘していきます。
学芸員資格取得のために、うきたむ風土記の丘考古資料館に博物館実習に来ている学生が、
実習の一環として、発掘調査の体験に来ました。
はじめに調査主任から遺跡や発掘調査についてのレクチャーがあり、
その後、実際に調査区内にて遺構の精査を行いました。
どの学生も、みな真剣に取り組んでいました。
11日(土)に馳上・西谷地b遺跡の発掘調査説明会を行いました。
大勢の歴史ファン、地域の皆様方、報道関係者が来跡され、
これまでの調査成果の説明や報告に熱心に耳を傾けていました。
なお、発掘調査は11月中旬まで続きます。
竪穴住居を掘り下げていたところ、完形の土師器の坏が出土しました。
今後、出土した坏を取り上げ、土器の年代や形状(型式)の検討・分析を行っていきます。
その竪穴住居の遺物検出状況の写真です。
残念ながら、かまどの跡は削平を受けて残っていませんでしたが、
完形の坏以外には、土師器の高坏(たかつき)や甕(かめ)がつぶれた状態で出土しました。
河川跡の掘り下げを行いました。
遺物の出土が見られないため、河川の年代は不明ですが、
川底からは10~20cm程度の川原石がぎっしりと検出されました。
今回の調査区の基準点測量を行いました。
測量は、業務委託した専門の業者によって行われ、
今回打設した杭は、調査区の場所を示すグリッド(杭)の基準となる重要な杭となります。
前回お伝えした黒色土の範囲を掘り下げたところ、調査担当者が思っていたよりも、随分と浅いことがわかりました。
ただ、黒色土の下層から溝状の遺構や柱穴が多く検出されました。
写真は、土層の断面の写真を撮っているところです。
この写真からも、黒色土の堆積は浅いことがわかります。
また、今週は、今回の調査区で検出された遺構に番号を付け、遺構台帳に登録を行いました。
今回の調査区からは、7月27日現在で、竪穴住居跡や溝跡、柱穴跡など、約650の遺構が検出されています。
調査区の壁面が乾燥し、崩れるのを防ぐため、ブルーシートで養生し、
さらに土のうを壁面沿いに積み上げました。
遺構検出状況の写真を撮影しました。
調査区内で、黒色土が広がっている区域が確認できます。
この範囲からは土器片や炭化物が多数出土しています。
写真撮影後、黒色土の範囲を,土層観察用のベルトを設定し、少しずつ掘り下げました。
多数の土器片や炭化物が混じっているものの、明確なプラン(遺構の形)が見えてこないため、
今後集中的にこの遺構の精査を行います。
今週も、ジョレンを使っての面整理・遺構検出作業からスタートしました。
土の状態がわかるように、薄く丁寧に削っていきます。
面整理を進めていくと、東西方向に延びる溝状の遺構が数本検出されました。
まだ遺構の年代や性格はわかりませんが、今後、掘り下げ・精査を行い、遺構の検討を行います。
また、今回の調査区からも方形(四角形)状の竪穴住居と思われる遺構が検出されました。
溝跡と同様、今後の掘り下げ・精査が待たれます。
先週に引き続き、新しい調査区の表土を、重機を使って掘削しました。
遺構や遺物が検出できる層まで、慎重に掘り下げていきます。
重機による表土の掘削が終わった場所から、ジョレンを使って面整理を行いました。
ラジコンヘリを使い、今回の調査が終了した調査区の空中写真撮影を行いました。
ラジコンヘリで撮影した写真です。
今回の調査区は、南北に約170mと、縦に長い調査区で、主な遺構としては、竪穴住居4棟、掘立柱建物跡2棟が検出されました。
空中写真撮影が終了後、新たな調査区の発掘調査を開始しました。
先週まで調査していた場所に隣接する場所です。
今週は、調査区周辺の除草やフェンスの設置といった環境整備を行い、重機を用いた表土の除去も行いました。
掘立柱建物跡の柱穴を半分に掘っているところです。
今回の調査区において、掘立柱建物跡は、先日お伝えした土器が出土した柱穴群とともに、2棟確認されました。
雨の中、竪穴住居跡の掘り下げを行いました。
十字にベルトを残し、4つの区画に分け、土層を観察しながら掘り下げていきます。
竪穴住居跡の完掘後の写真です。
南東部(写真左上)から土器がまとまって出土しました。
石組や焼土が見つかり、その場所にどうやらかまどがあったようです。
建物の年代は、一緒に出土した土器の形状から、奈良・平安時代のようです。
現在の調査区の調査終了予定日が近づいているため、急ピッチで調査を進めました。
写真は、平板を使って遺構測量を行い、遺構配置図を作成しているところです。
遺構配置図の作成とともに、遺構の掘り下げ・精査も急ピッチで進めます。
遺構の掘り下げを行っている中で、掘立柱建物を構成すると考えられる柱穴から、
黒色処理をした古代の土器(土師器)が出土しました。
今後、遺構を精査し、年代等を考察していきます。
今週は慌ただしい動きとなり、遺構配置図とは別に、順次、調査区の平面図・遺構の断面図の作成も行いました。
写真は、調査区の土層の堆積状況を図化しているところです。
Yamagata Prefectural Center for Archaeological Research