東熊野苗畑遺跡(10月4日~10月8日)


Bトレンチで出土した多くの植物遺存体(流木)について、
それぞれの樹種を調べるために、一部分を切り、サンプリングを行いました。


調査区南側の河川跡の一部分を掘り下げました。
河川跡の堆積層を検討したところ、河川が埋没し湿地帯になったときに、
灰白色火山灰が降り積もったことが判りました。


Bトレンチでは、植物遺存体のサンプリングを行ったのちに、
さらに掘り下げを行いました。


Bトレンチの河川跡岸部付近では、縄文時代中期の土器が出土しました。
土器は上流部から流されてきたと考えられますが、
おそらく、縄文時代の生活の痕跡が、この河川跡の近くにあったと思われます。


Cトレンチの堆積層を調べるために、壁沿いを深く掘り下げました。
河川跡の下には、より古い時代の、植物遺存体を多く含む黒褐色粘土層が現れました。
河川が流れる以前には、湿地帯があったと考えられます。


馳上遺跡(10月4日~10月8日)


今週からは14区の第2期の表土除去が始まりました。


竪穴住居跡のカマドのそばで見つかった貯蔵穴と思われる土坑です。
土師器の甕が横倒しになった状態で見つかりました。


こちらは別の竪穴住居跡のカマド周辺の様子です。
土師器と須恵器がまとまって出土しています。
色合いも様々です。


鎌倉上遺跡(10月4日~10月8日)


調査もいよいよ終盤になりました。
調査区の全体写真を撮影するため、
住居跡を中心にきれいにしています。


南側に位置する住居跡群の完掘状況になります。
住居跡にはカマドが付かず、中央部に火を焚いた炉跡が確認されています。
出土した遺物等からも古墳時代前期の住居跡と考えられます。


管玉(くだたま)が1点見つかりました。
円筒状の玉で穴が開いています。
これを糸に通して多数連ねて、首飾り等の装身具として使われていました。


出前授業:酒田市立酒田聾学校(10月6日)


酒田市から出土した土器を実際にさわって見ると、
当時の人々の息吹が感じられるかもしれません。


閉会式では、遺物についての3択クイズが出題されました。
みんな楽しみながら答えを考えてくれました。


最後にみんなで縄文服を着て記念写真を撮りました。
みんな良い表情で写っています。


お知らせ:清水遺跡(1)・経塚森遺跡の発掘調査説明会

清水遺跡(1)・経塚森遺跡の発掘調査説明会を開催します。
ぜひ、多くの皆さまのお越しをお待ちしております。

発掘調査説明会チラシ(PDF 157KB


清水遺跡(1):遺物出土状況

遺跡名:清水遺跡(1)(しずいせき)・経塚森遺跡(きょうづかもりいせき)
開催日時:平成22年10月24日(日) 午後1時30分~3時
開催場所:村山市大字名取字清水
集合場所:名取地区遺跡発掘調査事務所(村山市大字名取3321-15)
地図を表示する


お知らせ:ふるさと考古学入門

最新の発掘調査の成果をもとに、山形県の縄文時代の新たな世界観について
専門職員が講話します。
また、だれでも楽しめる土器の復元や、石器の使用体験なども行います。

ぜひ、多数のご参加をお待ちしています。

ふるさと考古学入門チラシ(PDF 230KB

対象:考古学について初心者の方(18歳以上を考えております)(定員50名)
日時:平成22年11月14日(日) 午後1時~3時
場所:山形県埋蔵文化財センター 大会議室
内容:講座『山形県の縄文世界-最新の調査成果から-』
体験:「土器を復元する」縄文土器の破片を接合してみます。
「石器を使う」簡単な石器作りと、できた石器でものを切ってみます。
主催:(財)山形県埋蔵文化財センター

申込方法:ハガキ・FAX・メールに下記を明記し、10月29日(金)までセンターにお申し込みください。
(「ふるさと考古学入門参加希望」・郵便番号・住所・氏名(ふりがな)・年齢・性別・電話番号)
注意事項:応募者多数の場合は、先着順とさせて頂きます。参加者には後日詳細をお知らせします。
申し込み先
:(財)山形県埋蔵文化財センター
〒999-3161
山形県上山市弁天2丁目15-1
電話番号:023-672-5301(代)
FAX:023-672-5586
メールアドレス:yac@yamagatamaibun.or.jp
ホームページ:https://yamagatamaibun.or.jp
担当:総務課企画情報室 佐々木


山形県埋蔵文化財センター参観デー『やまがた埋文祭り2010』

平成22年10月3日(日)に、今年で3回目となる
『山形県埋蔵文化財センター参観デー ―やまがた埋文祭り2010-』
を開催しました。
当日は天気にも恵まれ、多くの皆さまにご来場いただきました。


センター入口では、「かみのやま温泉全国かかし祭り」にも出品した、
「坂本龍馬かかし」と「西郷隆盛かかし」が、
ご来場いただいた皆さまを温かく出迎えています。


埋文祭りで毎年人気がある「勾玉つくり」です。
加工しやすい四角い石を勾玉の形になるように、
ていねいに削っていきます。


センターで行っている、整理作業体験も行いました。
バラバラになった土器をひとつに組み立てる「復元作業」や、
土器の模様を写しとる「拓本作業」など、他、
多くの考古学体験をしてもらいました。


天気が良かったので、屋外では「弓矢飛ばし」も行いました。
縄文人になりきって、動物パネルを狙って矢を飛ばしていきます。
気分は狩人です。


埋文祭りにご来場いただいた記念として、
本物の土器と一緒に記念撮影ができるコーナーでは、
古代をイメージした衣装を着て、気分も盛り上がりました。