
今週も初日から2日連続の雨休み。
このパターンは7月でもう3度目です。
水はけの悪い低地はまた冠水してしまいました。

水中ポンプの24時間排水により、翌日には水位が下がりました。
電柱から引いた仮設電源に大いに助けられています。

週の半ばからは約600個の柱穴(小穴)の掘り下げを始めました。
調査も終盤を迎えています。

遺構の精査がはじまると、様々な作業を同時進行で行います。
調査区中央では遺構の掘り下げと平面図の作成、壁面では断面図の作成を行っています。

石組の水場遺構から17世紀初頭の肥前陶器の皿が出土しました。
他の遺構からも同様の皿が出土しています。

野田遺跡の一番南側の調査区(南区)の全景写真です。
南区では、写真手前が黒色土の低湿地、写真奥が微高地となっており、微高地の黄色地山土の上で大型の土坑などが複数発見されました。

下中瀬遺跡の溝跡の精査状況です。南北に延びる大型の溝跡で、調査区東側を流れる高瀬川に並行しています。時期は平安時代と考えられ、集落を区画する施設などの可能性もあります。

下中瀬遺跡の土坑の精査状況です。平安時代の土器がまとまって出土する浅めの土坑で、ゴミ捨て穴と考えられます。

今週は雨で崩れた調査区壁面部分の補修から始めました。
梅雨の時期は水との戦いになります。

ようやく遺構を掘る作業が始まりました。
写真は、後世の撹乱を除去して、その下に残された遺構を出している様子です。
見つかった遺構は、土坑と思われるものが2基と柱穴1基です。

今週は高所から写真を撮影するため、調査区内に移動式足場を設置しました。安全を確認しながら、有資格者が慎重に組み立てていきます。

昨年度の1次調査と同様、今年度も10棟以上の掘立柱建物跡が見つかっています。この建物跡は構成する全ての柱穴で柱の根元がそのまま残っていました。

こちらは3週前にお伝えした、溝(水路)に取り付く木組遺構の続報です。外周に側柱(がわばしら)が方形に巡るほか、内側にも柱筋の交点に2本ずつ柱が残っていました。内側の柱は床を支える床束(ゆかづか)でしょうか。

今週から遺構の精査をはじめました。
石を組んだ水場や石の層を掘り下げた土坑が見つかっています。

石の層を掘り下げた土坑のひとつです。
大小の石と砂の固い層の上に、炭化物を含んだ黒い土や小石と砂が混ざった土が堆積しています。
層の違いがよくわかる遺構です。

野田遺跡では、調査区西側の微高地部分の面整理を行い、遺構の外縁に白線を引いています。建物の柱穴や溝跡、井戸跡、ゴミ捨て穴と考えられる土坑(どこう)などが集中して発見されています。

調査区東側の低地部との境には、直径1m前後の土坑群が認められる場所があります。土坑からは、廃棄された土器片が多く出土しています。

下中瀬遺跡の調査区中央部では、炭化物を多く含む土坑などが確認されています。土層を観察する部分を残しながら調査しています。

今週で重機による作業は終了しました。
今回、5基の井戸跡と近代の溝跡と思われる遺構が見つかりました。

土層の堆積状況を確認するために、調査区壁面をきれいに整えています。

重機で掘った部分をジョレンという土を削る道具を使ってきれいにしていきます。この作業をすることで、遺構の輪郭がはっきりしてきます。

今週は初めて猛暑日を記録するなど、厳しい暑さが続きました。

我々には苛酷な現場ですが、植物(葦(あし))はすごい勢いで成長中です。

センターの玄関に七夕飾りが登場しました。

作業員の皆さん力作の七夕飾り。
先日の上山南中学校の職場体験で飾り付けてもらいました。

さらさらと風に揺れてとてもきれいです。
七夕当日は数年ぶりの晴天。みんなの願いが叶いますように!
Yamagata Prefectural Center for Archaeological Research