B-3区は、遺構の掘り下げがほぼ終わりました。
石組の炉の跡(写真中央左)や、
陶磁器の破片と炭が多く出土した土坑(大きな穴)などが見つかりました。
東隣のB-2区では、2基見つかった井戸跡の精査が進んでいます。
その1つでは、地表から約2mの深い場所でほぼ完全な形の陶磁器が出土しました。
薄緑色の釉薬がかけられた瀬戸焼の皿のようです。
同じ井戸跡からは、古銭も出土しました。
上の部分が欠けていますが、「永楽通宝」であることがはっきりわかります。
今週は、川跡の掘り下げ中心に調査を進めました。
川跡からは、多くの土器片が出土しています。
また、B区から、東西方向に延びる中世の溝跡が検出されました。
一昨年の西谷地b遺跡第2次調査においても、中世の溝跡が検出されていることから、
その関連性が考えられます。
その溝跡から出土した“下駄”です。
出土した時点で半分程度が欠けている状態でしたが、“下駄”の“台”と“歯”が残っています。
SG6河川跡の掘り下げを行っています。
土を運搬する道を確保しながら、掘り下げを進めています。
SG6を一部、底まで掘り下げました。
底からは、ほぼ完形の土器や木製品が多数見つかっています。
SG6河川跡で見つかった木製の鍬(くわ)です。
ほぼ完形の状態で、縦30cm、横17cm、厚さ4cmです。
柄(え)を差し込む穴もしっかり残っています。
南斜面の掘り下げ状況です。
厳しい残暑の中、検出が進みます。
杭の付近から出土した石器です。
基部が細くなっています。
東側斜面から出土した黒曜石とみられる石材の石器です。
この大きさは初めてです。
説明会に向けての準備を中心に、作業を行いました。
連日雨が降っていたことから、テントの設営等以外にも、
調査区のぬかるみ除去や、遺構内の排水作業に追われました。
22日(土)秋分の日に、蔵増宮田遺跡の現地調査説明会を無事行うことができました。
心配された天候にも恵まれ、暑い中、多くの方に来ていただきました。
先週調査を進めた溝の断面の様子です。
上幅約2m、深さは約1.2mの台形状に掘られていました。
12~13世紀の遺物が出土しています。
今週は天候に泣かされた週でした。
雨で遺構の掘り下げができない日に、縄文時代の遺物が出る地点の掘り下げを行ないました。
縄文時代の石箆(いしべら)という石器が出土しました。
他にも石錘(石のおもり)等が出土しています。
大きな土坑を半分だけ掘って、埋まり方を観察しました。
遺物は出土せず、詳細は不明です。
調査終了までもうすぐです。
天気が崩れましたが、遺構の完掘を進めました。
新たにA区の調査に入っています。A-1区の状況です。
表土を削って遺構検出を行っています。
A-2区の状況です。
壁を削って調査区を整備していきます。
A-1区全景、遺構検出状況です。
石組などが出ています。
平成24年度公開講座『バスで遺跡を見に行こう!』を開催します。
~日本海側最北端の古墳文化を探る~ というテーマで
山形市・天童市周辺の古墳時代の遺跡を中心に巡ります。
また今年度発掘調査中の遺跡の見学も行います。
チラシ(PDF)
大ノ越古墳(山形市)
日時:平成24年10月13日(土) 9:30~16:00
対象:小学校5年生以上の方(小学生は保護者同伴)
定員:30名程度
参加費:無料
持ち物:歩きやすい服装・昼食・飲み物・雨具
集合場所:山形県埋蔵文化財センター(地図)
申し込み方法:【講座名・氏名・郵便番号・住所・電話番号・年齢】を明記し、
ハガキ・FAX・メールのいずれかの方法でお申込みください。
締め切り:平成24年10月1日(月) 必着
※お申込みいただいた方には、後日詳細をお知らせいたします。
※バスの定員に限りがあるため、応募者多数の場合は抽選となります。
問い合わせ・申し込み先
公益財団法人 山形県埋蔵文化財センター
〒999-3161
山形県上山市弁天二丁目15番1号
TEL:(023)672-5301
FAX:(023)672-5586
E‐mail:yac@yamagatamaibun.or.jp
担当:総務課企画情報室 向田 明夫
森の原遺跡第3次調査の成果を、一般の方がたにお伝えするために、
現地で調査説明会を行いました。
遺跡に興味を持った地元の方などが、説明会に来てくださいました。
2区の南側の遺物集中部付近で、さらに遺物が出てこないか確かめるために、
周囲をさらに5cm程度掘り下げました。
その結果、十数点の石器や土器片が出土しました。
最終日は、器材をトラックへ積み込み、センターへと運びました。
森の原遺跡の第3次発掘調査も、今週で終了になりました。
期間中、ずっと暑い中での調査でしたが、無事に調査を終えることができました。
これからは、センター内で調査成果を整理する作業に移ります。
Yamagata Prefectural Center for Archaeological Research