「2010(H22)年度」カテゴリーアーカイブ

鎌倉上遺跡(10月12日~10月15日)


竪穴住居跡内で確認された柱です。
住居を支えるため、床面から約70cm下まで柱を打ち込んでいます。


住居跡内から石製の紡錘車(ぼうすいしゃ)が出土しました。
布をおる時などに使われる糸に、よりをかけるために使われたものです。
直径4cm程で、平たい円形をしています。
中央には穴が開いており、これに棒状の軸を差し込んで使います。


今週をもって、鎌倉上遺跡の発掘調査は無事終了しました。
ご協力・ご尽力いただいた皆様ありがとうございました。


八合田遺跡(10月4日~10月8日)


先週に引き続き、地表面をきれいに削って平坦にしています。
少しずつ削ることを何度も繰り返して、丁寧に作業を進めています。


調査区の壁面で土層の断面を調べています。
土の堆積状況をよく観察し、土層ごとに分けて線を引きます。


土器片が出土しました。


森の原遺跡(10月4日~10月8日)


10月4日から、村山市土生田地区にある森の原遺跡の発掘調査が始まりました。
写真は、調査範囲の設定を行うため、基準となる杭の位置を確認しているところです。


発掘調査開始が急に決まったこともあり、
まだ調査事務所や器材庫が完成していません。
そのため、昼食は外でブルーシートを広げてとっています。
ピクニックのような気分です。


重機を使って表土を除去しているところです。
限られた期間の中で、今後どのような遺構や遺物が検出されるか楽しみです。


沼田2遺跡(10月4日~10月8日)


今週は北側で検出された溝跡の精査作業を行いました。
土層を観察するために部分的に掘り下げていきます。


溝跡からは縄文土器等の遺物が出土しました。
記録を取るために遺物を残しながら掘っていきます。


調査区からは葉山が一望できます。
葉山に見守られながら、調査もいよいよ終盤に差し掛かってきました。


東熊野苗畑遺跡(10月4日~10月8日)


Bトレンチで出土した多くの植物遺存体(流木)について、
それぞれの樹種を調べるために、一部分を切り、サンプリングを行いました。


調査区南側の河川跡の一部分を掘り下げました。
河川跡の堆積層を検討したところ、河川が埋没し湿地帯になったときに、
灰白色火山灰が降り積もったことが判りました。


Bトレンチでは、植物遺存体のサンプリングを行ったのちに、
さらに掘り下げを行いました。


Bトレンチの河川跡岸部付近では、縄文時代中期の土器が出土しました。
土器は上流部から流されてきたと考えられますが、
おそらく、縄文時代の生活の痕跡が、この河川跡の近くにあったと思われます。


Cトレンチの堆積層を調べるために、壁沿いを深く掘り下げました。
河川跡の下には、より古い時代の、植物遺存体を多く含む黒褐色粘土層が現れました。
河川が流れる以前には、湿地帯があったと考えられます。