森の原遺跡第3次調査の成果を、一般の方がたにお伝えするために、
現地で調査説明会を行いました。
遺跡に興味を持った地元の方などが、説明会に来てくださいました。
2区の南側の遺物集中部付近で、さらに遺物が出てこないか確かめるために、
周囲をさらに5cm程度掘り下げました。
その結果、十数点の石器や土器片が出土しました。
最終日は、器材をトラックへ積み込み、センターへと運びました。
森の原遺跡の第3次発掘調査も、今週で終了になりました。
期間中、ずっと暑い中での調査でしたが、無事に調査を終えることができました。
これからは、センター内で調査成果を整理する作業に移ります。
2区の北側にある河川跡から、915年に十和田火山が噴火した際に降ってきたと考えられる
火山灰が出てきました。
火山灰が降り積もった河川跡で、火山灰層の直下から、
平安時代のものと思われる土師器のカケラが出てきました。
今週は、調査区全体の空中撮影を行うため、2つの調査区の清掃を行いました。
調査区全体の空撮を行いました。
発掘調査は、まもなく終了です。
現在の調査面を一段掘り下げて、遺構の有無を確認しました。
土坑や木倒痕などが見つかりましたが、全体的に遺構は希薄のようです。
湿地跡よりも古い河川跡の掘り下げを行いました。
火山灰が堆積していたり、須恵器片が出土していることから、
平安時代の河川跡の可能性があります。
玉髄(ぎょくずい)というガラス質の石で作られた矢じりが出てきました。
赤い串を立てたところが、杭を立てた跡とです。
杭は、湿地に沿って、列をなして立てられていました。
半径が2m近い大きな穴が見つかりました。鍋底のような形をしています。
いったい何に使われた穴なのでしょうか?
南側は現在の調査面よりも下に、遺構が残されている可能性があったので、
さらに掘り下げました。
1区の南側では、土器片や石器などが集中して出土しました。
出てきた土器片や石器などの位置について、写真を撮り、さらに座標を記録しました。
その後、これらの土器片や石器などを慎重に取り上げていきました。
1区南側の遺物集中部のなかには、縄文時代の終わりころに使われたと考えられる、
土器片が出てきました。
1区南側の遺物集中部は、黒い土の範囲に限られることがわかりました。
1区の地層の重なりを調べるため、西壁に沿ってトレンチを掘りました。
その結果、1区は最上川の氾濫によって、たびたび土砂が運ばれてきていたことがわかりました。
トータルステーションという測量機器を使って、1区全体の平面図を作成しました。
1区の地層の重なり方を調べるために、調査区の西壁に沿ってトレンチを掘りました。
南側は、10世紀以降とみられる川が流れていることがわかりました。
1区の南側の川跡の隣を薄くけずっていくと、土器片などが出てきました。
1区の土器片が出てきたところの近くから、壊れた磨製石斧とみられる遺物が出てきました。
1区の写真です。
この調査区からは、過去に川が流れていたり、水田を作るときに大きく掘り込まれていたりしていたことがわかりました。
遺物が出てきたところは、それらの影響が少なかったところでした。
2区の中央部付近から、いくつかの石器や土器が出土しました。
2区の地層を調べるために、壁沿いにトレンチを掘りました。
地層を調べると、2区は、ひとむかし前は田んぼであったり、湿地が広がっていたり、
洪水などで土砂が積もったりしていたと考えられます。
調査区の表面を、丁寧に薄く削ることによって、土の色や質の違いがはっきりします。
むかし掘られたあなの跡などが見えてきます。
また、土器や石器が顔を出すことがあります。
西側の調査区(2区)より、同じ原石で作られたと思われる石器、
それもカケラと作りかけの石器が4点、約1mの範囲から出てきました。
作りかけと思われる石器です。
石器は、石や鹿の角ハンマーでたたくことによって作られます。
同じ原石と思われるカケラは、この作りかけの石器とくっつくかもしれません。
2区の北端には、中世のころとみられる湿地が拡がっていました。
湿地の縁には、たくさんの杭が打ち込まれていました。
何のために杭を打ち込んでいたのかは、まだ不明です。
2区で発見された湿地の中から、「元祐通寶」という鎌倉~室町時代に使われた古銭が出てきました。
今週から村山市土生田の森の原遺跡第3次発掘調査がはじまりました。
今年度の調査はインターチェンジをつくる予定地の調査で、調査区はH22~23年度調査の隣接地になります。
写真は、発掘するための器材をプレハブ内に入れている様子です。
調査に先立って、プレハブ内で開始式が行われました。
合わせて、オリエンテーションも行い、調査の流れや安全事項などを、
調査員と作業員ともに確認し合いました。
Yamagata Prefectural Center for Archaeological Research