
今週も北原2遺跡の南端部のトレンチ調査を行いました。
このトレンチ調査によって、北原2遺跡南端部の遺構・遺物が広がる範囲を確認しました。

Bトレンチで出土した多くの植物遺存体(流木)について、
それぞれの樹種を調べるために、一部分を切り、サンプリングを行いました。

調査区南側の河川跡の一部分を掘り下げました。
河川跡の堆積層を検討したところ、河川が埋没し湿地帯になったときに、
灰白色火山灰が降り積もったことが判りました。

Bトレンチでは、植物遺存体のサンプリングを行ったのちに、
さらに掘り下げを行いました。

Bトレンチの河川跡岸部付近では、縄文時代中期の土器が出土しました。
土器は上流部から流されてきたと考えられますが、
おそらく、縄文時代の生活の痕跡が、この河川跡の近くにあったと思われます。

Cトレンチの堆積層を調べるために、壁沿いを深く掘り下げました。
河川跡の下には、より古い時代の、植物遺存体を多く含む黒褐色粘土層が現れました。
河川が流れる以前には、湿地帯があったと考えられます。

今週は、A区の遺構検出が終わり、写真撮影を行いました。

A区では、建物の柱跡や、竪穴住居跡などが見つかっています。

B区では、遺構の掘り下げも始まりました。
今後、遺構の記録・調査を進めていきます。

火山灰が堆積している溝跡を最下層まで掘り下げました。
大小の石とともに多くの土器が出土しています。

上の写真の拡大写真です。
完形に近い須恵器が多く出土しました。

現在の調査区の南側に調査区を拡張しました。
溝跡が見つかっています。

遺跡内を通る工事用道路の移設が完了しました。

今まで使用していた工事用道路を撤去し、
その下の表土を除去しています。

新たに表土を除去したところから竪穴住居跡が検出されました。

今週からは14区の第2期の表土除去が始まりました。

竪穴住居跡のカマドのそばで見つかった貯蔵穴と思われる土坑です。
土師器の甕が横倒しになった状態で見つかりました。

こちらは別の竪穴住居跡のカマド周辺の様子です。
土師器と須恵器がまとまって出土しています。
色合いも様々です。

調査もいよいよ終盤になりました。
調査区の全体写真を撮影するため、
住居跡を中心にきれいにしています。

南側に位置する住居跡群の完掘状況になります。
住居跡にはカマドが付かず、中央部に火を焚いた炉跡が確認されています。
出土した遺物等からも古墳時代前期の住居跡と考えられます。

管玉(くだたま)が1点見つかりました。
円筒状の玉で穴が開いています。
これを糸に通して多数連ねて、首飾り等の装身具として使われていました。
清水遺跡(1)・経塚森遺跡の発掘調査説明会を開催します。
ぜひ、多くの皆さまのお越しをお待ちしております。
発掘調査説明会チラシ(PDF 157KB)

清水遺跡(1):遺物出土状況
遺跡名:清水遺跡(1)(しずいせき)・経塚森遺跡(きょうづかもりいせき)
開催日時:平成22年10月24日(日) 午後1時30分~3時
開催場所:村山市大字名取字清水
集合場所:名取地区遺跡発掘調査事務所(村山市大字名取3321-15)
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表土が除去された地表面を、きれいに削っていきます。
遺構を見つけやすくするためです。

石製の鏃(やじり)が出土しました。

調査区の北東部では重機が、高速道路建設のための盛土をしています。
高速道路は八合田遺跡を通って、この盛土へとつながっていきます。
高速道路が建設される前に遺跡の記録を残すべく、慎重な調査をしています。

今週も引き続き遺構の精査作業です。
調査区の周辺では稲刈りがはじまりました。

長らくシートをかけていた所は、泥をかぶったり苔やカビが生えてしまいました。
表面をきれいにしてから遺構の精査作業に入ります。

徐々に出土する遺物が増えてきました。
出土した遺物の地点は、座標をとって位置を記録します。
Yamagata Prefectural Center for Archaeological Research