7月20日(土)に谷地城跡の発掘調査説明会を行ないます。
白鳥十郎の本拠地として整備された谷地城の二の丸に当たる場所の発掘調査になります。調査により当時の屋敷の区画溝や柱穴などが多数発見され、そこから陶磁器や漆器、古銭などの当時の生活を物語る遺物が出土しています。
底面に木材を敷いた柱穴
区画溝からの遺物出土状況
現地説明会案内(PDF)
日時:令和元年7月20日(土) 午後1時30分~(小雨天決行)
調査遺跡:谷地城跡
場所:河北町谷地戊81・河北町役場北側駐車場跡(地図)
※お車でご来場の際は、河北町民体育館の駐車場をご利用ください。

今週も雨の日が続きましたが、合間を縫って引き続き遺構の検出を行いました。

検出が終わり、土の色に違いがみられるところには白線を引いていきます。写真では左右に横断する溝のようなものが確認されています。

白い線で囲まれた様々な形の遺構が見つかっていますが、丸い跡は柱穴の跡と思われるものです。

検出した遺構をまずは3cmほどの深さまで掘り下げています。

遺跡を覆う堆積土の状況を記録するため、調査区北壁の断面図を作成しています。

今週も屋敷跡と考えられる柱穴の調査を続けています。これらの一部には、柱そのものが残っているものもあります。

柱穴跡には、底に板や枝を敷いて沈み込みを防ぐものがいくつか見られます。この柱穴は柱の根元と底に敷いた板が残っていました。

調査区を東西に横断する溝を掘り下げると、お墓などにみられる石塔やゲタなどの遺物が発見されました。

重機による調査区の埋め立てを行いました。発掘作業員の皆さんの尽力で今年度の調査が無事終了しました。

発掘器材を搬出して撤収です。関係各所および近隣の皆様、ご協力ありがとうございました。

調査初日、調査事務所まで運んだ発掘調査器材をトラックから降ろし、その後器材の整理等の調査準備を行いました。

重機で表土を掘削し、遺構が見える面まで掘り下げました。

重機で掘り下げた後にジョレン等の道具で、遺構の形状がはっきりわかるように面整理を行いました。

週末の雨で水没してしまいました。上曽根遺跡の調査区は水田に囲まれているため、特に水が溜まりやすいようです。

調査区に溜まった水は、多いところは排水ポンプを使いますが、少ないところではひしゃくやスポンジなどを使って、人力で取り除き綺麗にしていきます。

先週までの工程で調査区の全体像を把握し、今週から本格的な掘り下げが始まりました。屋敷跡の柱穴と考えられる丸い穴の跡がたくさんあります。

いくつかの柱穴の中には、底面に木材を敷いているものがありました。これは柱が建物の重さで沈み込んでしまうのを防ぐための工夫と思われます。

この掘り込みからは、ゲタや漆器のお椀のほか、クシなどの木製品が出土しています。粘土質の土がパックしているため、腐らずに残ったのでしょう。

調査区の発掘が終了したので、完掘写真を撮影しました。

完掘写真撮影後、埋め戻しを行いました。遺構が埋まる高さまでは人力で埋め戻します。

本格的に調査が始まり、まずは調査区の表土を遺構が確認できる面まで重機で削っていきます。

重機で表土を削った後、ジョレンという鍬を使って地面を薄く削り、遺構を検出していきます。
Yamagata Prefectural Center for Archaeological Research