下叶水遺跡発掘調査説明会

下叶水遺跡の説明会を開催します。
ぜひご参加ください。

日時 平成18年10月29日(日) 午後2時〜3時

場所 小国町字下叶水 下叶水遺跡発掘調査地内 地図

成果
下叶水遺跡は、縄文時代終末(約3,000年前)の遺跡です。今調査では、遺跡の中央を流れる河川跡や、その両岸に広がる集落跡や墓域が発見されました。集落跡からは、竪穴住居跡や建物の柱跡、貯蔵穴などが検出されました。また、集落の一部では、埋甕(うめがめ)が10基ほど集中して確認され、当時の墓域と考えられます。河川跡からは、多量の縄文土器や石器、土偶、石棒、装飾品が出土しました。今調査は、県内では少ない当期の集落構成が全体に分かり、多数の出土品からその組成や地域性を考える上で、貴重な資料を得ることができました。

問い合わせ
現場事務所 0238-65-2080
埋蔵文化財センタ- 023-672-5301


調査説明会のシーズンです

今年度の発掘調査も終盤にさしかかり、10月下旬には調査説明会が目白押しです。
遺跡の生の姿を見ることのできる貴重な機会です。ぜひご参加ください。

10月25日(水) 午後2時〜 檜原遺跡第2次(南陽市)
10月27日(金) 午前11時〜 加藤屋敷遺跡(南陽市)
10月27日(金) 午後2時〜 中山城跡第2次(上山市)
10月28日(土) 午後1時〜 上大作裏遺跡・天王遺跡(南陽市)
10月28日(土) 午後1時〜 行司免遺跡第3次(鶴岡市)
10月29日(日) 午後2時〜 下叶水遺跡(小国町)

下叶水遺跡のリンク、行司免遺跡を追加しました。(10/16)


下叶水遺跡(10月2日〜10月6日)


今週から調査区南側の遺構精査に入りました。南側は固い礫の地盤が広がっており、掘り下げ作業も大変です。


南側の精査状況です。礫の地盤に黒い土が帯状に広がっています。ここには最近まで集落があり、住宅の基礎であるコンクリートや近代の陶器などが多く出土します。


興屋川原遺跡第3次(10月2日〜10月6日)


2期工事区内を対象として調査が再開されました。工事用道路となっていたため、重機を使い、路盤の撤去と表土除去を行っています。秋晴れのもと出羽富士と呼ばれる鳥海山もくっきりと望むことができました。


表土除去の終わったところから、遺構を検出するための面削り作業に入りました。今までのところ、柱穴が数基確認されています。


加藤屋敷遺跡(10月2日〜10月6日)


D区で新たに検出された住居跡です。D区内では3つの住居跡が見つかっています。南側(写真右)と西側(写真下)の方に、柱跡が並んでいます。


C区で検出された住居跡の一部と思われる遺構です。ここでは、須恵器片がまとまって出土しました。遺構の残り部分は、隣にある用水路の下に続いているようです。


現在D区では主に、遺物が含まれている層をどんどん掘り下げています。砂層で水分が多く、作業員さんも大変です。


中山城跡第2次(10月2日〜10月6日)


今週も雨に苦労させられました。雨が入らないようにテントを張っての作業になりました。


新しい調査区の「斉藤家」で遺構を検出しました。どんなものが出るのか楽しみです。


今週はラジコンヘリで空撮を行いました。これから出動するところです。


上大作裏遺跡(10月2日〜10月6日)


拡張した範囲を徐々に掘り下げていきました。遺物が多く出土するのは下層部なので、1回に3cmほどの掘り下げを繰り返し行います。


「ホレ、まだ出やたよ。」土器や石器の小さな破片が主ですが、場所によってはカゴがいっぱいになるくらい出土します。


弥生土器(上)や須恵器(右)に混じって、ヤジリや石箆など石器の完形品も見つかりました。


天王遺跡(10月2日〜10月6日)


堀の壁に沿って、円形の痕跡が密集して見つかりました。土留めのための杭の跡でしょうか。


堀と考えられる遺構が掘りあがりました。幅は約8mあります。2列目の人が並んでいる部分は幅が半分ほどに狭まっており、出入り口に当たると考えられます。


写真奥の田んぼが狭くなっている部分が、堀の延長のように見えます。


Yamagata Prefectural Center for Archaeological Research