10月6日(土)に川前2遺跡・中野目Ⅱ遺跡の発掘調査説明会を行います。
川前2遺跡ならびに中野目Ⅱ遺跡は、須川の自然堤防上に展開した古墳時代から平安時代にかけての集落遺跡です。調査の結果、古墳時代から平安時代の住居跡や土坑、溝跡などを検出し、同時代の土師器や須恵器、勾玉や有孔円盤などの石製品が主に出土しております。
現地説明会案内(PDF)
日時:平成30年10月6日(土) 13:30~(雨天決行)
調査遺跡:川前2遺跡・中野目Ⅱ遺跡
場所:山形市中野目・須川堤防内(地図)
※お車でご来場の際は、中野目Ⅱ遺跡調査区近くの駐車場をご利用ください。
また、雨天の場合は、お達磨の桜公園駐車場にお越しください。
井戸跡と考えられる遺構です。
廃棄のときに石を投げ込んで埋めたらしく、10~30cmほどの大きさの石が大量に堆積しています。
こちらも井戸跡と考えられる遺構で、下から水がどんどん湧き上がってきます。
そのためバケツで水を汲み上げながら作業を進めてます。
先週掲載した遺構の断面部分です。
黒や黄色の土の堆積状況がきれいに判別できます。
また、今週から雨の影響で一時中断していた重機での作業も再開しています。
この段階で、いくつかの遺物も確認されています。
遺構の検出作業を行っています。
土を薄く削って、土質や土色の違いを探りながら遺構の有無を確認しています。
上の写真で削っているところから検出された遺構です。
掘り下げていくと、少量の土器片が出土してきました。
溝跡の掘り下げを開始しました。
溝の底から水が湧き出るため、排水しながら掘り下げています。
溝跡の断面の形が、アルファベットの「V」字状になっていることがわかりました。
溝の上部から底面にかけて、まっすぐ掘り込まれています。
深さは約1mです。
調査区北側で、大型の遺構がみつかりました。形は正方形に近く、大きさは1辺8m程度あります。
先週までの猛暑と違い、雨が続く1周間でした。遺構面が泥水等で汚れないようブルーシートで全面を保護しました。
今週は週を通して雨が降り、思うように調査することができない日が多かったですが、合間を見つけて遺構検出や調査区周りの環境整備を行いました。
調査区のそばを流れる須川の様子です。調査区が水没するのは免れましたが、増水して足元まで迫ってきているのがわかります。
暑い日差しの中、遺構検出作業を進めています。
影の濃さで日差しの強さが伝わってきます。
写真手前から奥にかけて、溝状の遺構が確認されました。
写真では確認できませんが、奥に須川が流れており、溝はその方向に流れが続いていたかもしれません。
確認された遺構は、白いロープを用いて形や大きさをわかりやすく示します。
川前2遺跡は上層と下層の2面が存在することが、事前の調査で確認されています。
今週はまず、下層まで重機で掘り下げる前に、人力で試掘トレンチを入れ、下層までの深さを確認しました。
週の後半からは、バックホウが調査区内に入り、下層の遺構が確認できる面まで土を掘り下げています。
今週はお盆休みや大雨の影響で、1日だけの活動でした。お盆休みも終わり、川前2遺跡の発掘調査もいよいよ折り返し地点です。
Yamagata Prefectural Center for Archaeological Research