
お盆が明け、まだまだ暑い日が続いていますが、今週から作業を再開しました。
B区上層の調査が終了したので、その部分の土を除去し、下層の調査へ備えます。

A区にある土坑の底の方から、木製品である曲物の一部が見つかりました。
きれいな円形をしています。
ふたの部分なのか、底の部分なのか、取り上げるのが楽しみです。

A区の他の土坑からは欠けた所のない、きれいな勾玉(まがたま)が見つかりました。
当時この勾玉をつくった人は、どのような思いをこめたのでしょうか。

お盆休みが明けた現場の遺構は、所々浸水していました。
排水作業をしてから調査に取り掛かります。

今週は、川跡(SG02)から次々と出土する木製品の写真撮影に追われました。
脆くなっている木製品を傷つけない様に注意しながら、撮影前の清掃を行います。

川跡(SG02)から出土した流木の全景写真です。

検出を進めながら、トータルステーションを使って遺構配置図を作成しました。

くるみの殻に似た土製品を検出しました。
土鈴が半分に割れたものでしょうか?

精査を始めました。
まずは半分掘って断面を観察します。

D-2区では竪穴住居跡が数か所見つかりました。
慎重に掘り進めているところです。

C-2区では井戸の跡が見つかりました。
ここに住んでいた人の生活を想像できます。

D-2区の平面図の測量風景です。
連日の猛暑の中、協力しながらがんばっています。

今回は、蔵王みはらしの丘にあるはらっぱ館で「縄文時代を体験しよう」と題して体験学習が行われました。
まず長者屋敷遺跡等、発掘された場所を見て回りました。
みんな真剣に話を聞いています。

火起こし体験では、実際に起こした火で昼食を作るということで、みんな必死で頑張っていました。

アンギン編みをしています。
昔の人の編み物にみんな苦労しながら作品を作っていました。

縄文風クッキー作りでは、クッキーの味にみんな苦笑い・・・。
昔の人は大変だったんだなと、感じていたようです。

重機で表土を剥いだ後、面整理をしました。
じょれんで土を削るのは見た目より力のいる作業です。

さらに両刃鎌で丁寧に削り、遺構を検出しています。
西区と同様に、新しい時期の撹乱が多く見られます。

1区の南側では、土器片や石器などが集中して出土しました。

出てきた土器片や石器などの位置について、写真を撮り、さらに座標を記録しました。
その後、これらの土器片や石器などを慎重に取り上げていきました。

1区南側の遺物集中部のなかには、縄文時代の終わりころに使われたと考えられる、
土器片が出てきました。

1区南側の遺物集中部は、黒い土の範囲に限られることがわかりました。

現在の調査区も、調査終盤に差し掛かってきました。
図面や写真撮影が終わった遺構から、次々と完掘していきます。

学芸員資格取得のために、うきたむ風土記の丘考古資料館に博物館実習に来ている学生が、
実習の一環として、発掘調査の体験に来ました。
はじめに調査主任から遺跡や発掘調査についてのレクチャーがあり、
その後、実際に調査区内にて遺構の精査を行いました。
どの学生も、みな真剣に取り組んでいました。

11日(土)に馳上・西谷地b遺跡の発掘調査説明会を行いました。
大勢の歴史ファン、地域の皆様方、報道関係者が来跡され、
これまでの調査成果の説明や報告に熱心に耳を傾けていました。
なお、発掘調査は11月中旬まで続きます。

重機を使って、大きく表土を削っていきます。
黄色い土が一気に姿を表します。

トレンチ(試し掘り)の中から土器がまとまって出土しました。
これはほんの一部です。

これもトレンチの中で出土した石器です。
鋭い角が見てとれます。

河川跡の遺構検出を行いました。
場所によって、土の種類(砂・粘土)や色に違いがみられます。
おそらく、何時期かに亘って、流れをかえたことで堆積した土に違いが生じたのでしょう

河川跡の北側で、柱穴(ちゅうけつ)が約20基みつかりました。
直径30~40cmの穴です。
柱を規則的に建て並べた建物の存在が考えられます。
Yamagata Prefectural Center for Archaeological Research