押出遺跡第6次(11月30日~12月4日)

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2基目の盛土遺構を検出しました。1基目の盛土との間に土が堆積し、1つの大きな盛土のように見えていたようです。

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盛土遺構の断面の様子です。2基とも粘土や砂を用いて盛土を築いています。盛土の下からは数多くの打込み杭が見つかっています。

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雨による排水路の増水で、調査区が水没してしまいました。来週からまた仕切り直しです。

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調査と並行して、土壌の洗浄を行っています。泥の中には未分解の植物や細かな遺物が含まれているので、洗浄後に選別作業を行います。


押出遺跡第6次(11月24日~27日)

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空中写真撮影を行いました。周辺は水田地帯となっていますが、かつては山麓付近まで湿地帯が広がっていました。現在は高速道路の工事が進められています。

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土層観察用のベルトを残して、盛土遺構を掘り下げています。盛土の下からは、多数の打込み杭や、数本ながら横向きの丸太材も見つかっています。

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盛土遺構からは離れた調査区の西端から、壺型の彩漆土器が出土しました。赤漆は刻一刻と退色が進むため、写真撮影後に急いで取り上げをおこないました。

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写真上が口の部分になります。赤漆の上に、黒漆で文様を描いています。これまでの調査でも文様の描かれた彩漆土器は出土してますが、このような形の彩漆土器がほぼ完形で出土したのは初めてです。

 


山形城三の丸跡16次(11月24日~27日)

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下層の遺構検出を行いました。明るい色の地山に暗い色の土が堆積した溝跡が見えています。

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悪天候が続いた週でしたが、調査が最終盤のため、雨をおして作業を行いました。

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最後の調査区、P-1区の完掘全景を撮影しました。次週は一部残っている下層の調査を行います。


馳上遺跡第7次(11月16日~20日)

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事業区の東端部においてトレンチを追加し、遺跡の広がりを確認しました。

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縄文時代晩期の土器が出土しました。馳上遺跡の主要な時代とは異なるため、別の遺跡が存在する可能性が考えられます。

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16日の月曜日に、道の駅の事業関係者等に今回の成果を確認してもらいました。来年度の発掘調査に向けて、今後の課題なども整理しました。


押出遺跡第6次(11月16~20日)

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遺物が出土する土層まで全面的に掘り下げ、遺構検出を行いました。その結果、調査区中央部で盛土遺構と思われる高まりが確認されました。周辺からは大量の遺物が出土しており、当時の人々が盛土から遺物を投げ捨てた様子がうかがえます。

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盛土遺構を検出したところで、調査区全体の写真撮影を行いました。

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縄文時代前期の大木(だいぎ)4式土器が出土しました。ここまで大きな破片は大変珍しいです。粘土紐を貼り付けて描かれる曲線的な文様が特徴的です。

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11月23日には現地で調査説明会を開催しました。寒空の中、35名の方にお越しいただきました。


盛土遺構の3Dデータです。盛土遺構の高まりの周辺部から土器が多く出土していることがわかります。


山形城三の丸跡第16次(11月16日~20日)

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先週お伝えした重なる2条の溝跡です。まず新しい方の溝跡を掘り上げ、記録を取ったあと古い方の溝跡も完掘しました。

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下層の調査にも着手しました。近現代の遺構を検出した面から約60cm下で溝跡と土坑がみつかりました。これから詳しく調査していきます。


押出遺跡第6次(11月9日~13日)

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基準点となる杭の打設を行いました。

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遺物を含んでいる土層の近くまで、重機で土を掘り下げていきます。

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重機で掘削を行った後、人手で丁寧に掘り下げていきます。たくさんの土器や石器が出土しています。

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これまでの調査でも出土した「押出型ポイント」と呼ばれる本遺跡に特徴的な石器が出土しました。これで湿地に生える葦などを刈り取っていたと考えられています。


馳上遺跡第7次(11月9日~13日)

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今週も秋晴れの天気に恵まれて、計画以上のペースで調査を進められました。

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事業区の西側は遺跡の中心部に近く安定した地盤なため、遺構の痕跡もはっきりと判別できます。

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こちらは事業区中程のトレンチから見つかった古墳時代の土器です。欠損部分が少なく、ほとんど元の形状のまま出土しました。


羽黒神社西遺跡(11月9日~13日)

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今週は、3・4区の記録作業とともに、まだ掘り切っていない遺構の補足調査を行いました。

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3区の大型のフラスコ状土坑の底から、逆さに置かれた深鉢形土器が出土しました。この土坑からは、横倒しになった完形の深鉢形土器や、同じく逆さに置かれた浅鉢形土器が出土しました。

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調査事務所の撤収に向けて、発掘器材や出土した遺物をセンターに搬送するために、トラックに積み込みました。

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最後に、調査に携わった調査員と作業員一同で記念写真を撮りました。来週1週間、補足調査を行い、再来週から調査区の埋め戻しになります。調査に携わった関係者の皆さん、ご協力いただきたいへんありがとうございました!


上竹野遺跡(11月9日~13日)

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6月1日から開始した発掘調査もついに作業最終週となりました。
急ピッチで個別遺構の精査を行いました。

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調査が終了した調査区について重機による埋め戻しを行いました。

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現場最終日を迎え、発掘器材の搬出作業を行いました。
11月13日をもって今年度の上竹野遺跡の発掘調査は終了しました。ありがとうございました。


Yamagata Prefectural Center for Archaeological Research